昨日突然、クイズサークルの仲間の訃報を知り、ただただ「愕然」とした。

それは昨日の午後の事でした。ご近所のドラッグストアで薬やら何やらを購入すべくレジ待ちをしてた時にふとスマホでTwitterを見たらDMが入っていて、それを見てみたらクイズサークルの仲間のアカウントで、その人の親御さんらしき方からのメッセージだった。いわく「4月15日に子供が亡くなりました」と。

スポンサーリンク

まさに「突然」すぎて…。

最初は「は?」と、本文を見てもよくわからなかったのです。

その仲間は「キング先生」というハンドルネームでクイズ界隈に参加していた。私とほぼ同世代、年齢は私よりも2つほど年下と聞いていて、彼の話では本業は地元の千葉・浦安で学習塾の先生をしているとの事。ゆえに日曜日は午前中は授業があってそれが終わった後にクイズサークルをやっている岩槻まで来るので、大概は午後1時から始まる定例会に午後2時半から3時に到着して、例会の半分ぐらいしか参加できない…のだが、彼はクイズをはじめて間もなくだったらしく、早押しボタンを触るのだけでも大喜び、他の人達と早押しクイズを実に嬉しそうに楽しそうに全力投球でプレーしていって、わずか3時間ちょっとの例会ながらも実に堪能して帰っていくという、ある意味で変わり種な人でした。

その彼の話を聞いてたので、最初は「学習塾の教え子の生徒さんが亡くなってショックを受けたのかな」と思いつつも、「それをわざわざ私に報告してくる必要はなかろう」と、即座に「ちょっと意味がわからないのですが」という旨の手短なメッセージを返信した。すると、ドラッグストアのレジが終わり、店を出た直後にふとスマホを見てみると、改めて返信が入っていて、その「子供」が実は「キング先生本人」ということがわかり、その場で立ち尽くしてしまった次第でした。

さすがにそのまま歩いて帰宅する気にもなれず、すぐ近くのコンビニで珍しく100円ちょっとで売っているコンビニのアイスコーヒーを購入し、店の外の端っこにあった本来は喫煙者用のベンチと思われる場所でしばし座って、アイスコーヒーをちびちびと飲みながら頭の中で状況整理をするのに必死だった次第、でした。そして改めて帰宅後、生前お世話になりました云々というちょっと長く、そして丁寧なお礼状のような文面をしたためてメッセージとして送らせてもらいました。そして「私は彼のクイズ関係の交友関係はサークル以外は存じ上げないのですが、できるだけ多くの知り合いに伝わるようにお知らせさせていただきます」と。

…実は私は、彼の本名を知りませんでした。ご遺族の方からのメッセージには「いつも息子がお世話になっておりました、K村です」という文面があり(一応、軽く伏せて書いております)、「あ、キング先生、本名はK村さんだったんだ」と知ったほどで。

もっとも今、私が番頭役という名で「主宰」しているクイズサークルは、本名まで知っている方が全体の半分、住所まで知っていて年賀状のやりとり等をしてる人がそのまた半分…と、「こういう事態」に遭遇した際にはほぼ何もできない人間関係の希薄さはちょっと問題かなあ、とも考えて始めている今日この頃でもあり、基本的には公式ブログ、SNS(mixi←未だにメインはこれです(笑)、Twitter、LINEグループ、Facebook、Instagram)が大半でそれでほとんど用が足りてしまっていて、むしろご新規にクイズサークルに入った人には「申し訳ないけど、mixiのアカウントを取っていただけないでしょうか」と頼んでいる始末で、ますます「本名」を知る必要はなくなるわけで。

今のサークルを立ち上げる前に参加していた別のサークル時代からの知り合いはそれこそインターネットがここまで普及する前からの付き合いでペンネーム(ハンドルネーム、ではないです)と共にメモ帳の紙をやぶってお互いの連絡先や住所の交換をしたり…というとこから始まっているので、古いメンバーの本名も住所(どこどこに住んでいる、だけではなく年賀状とかを送るような番地まで)もそれはよく知ってるのですが、近年からの付き合いのメンバーはこのように「え、この人の本名ってこういうんだな」とハンドルネームからかけ離れた本名な人も少なくなく、それはそれで付き合いが希薄なものなのだろうか…とたまに自己反省というか、これじゃまずいよなあ、でも改めて聞くタイミングもないしなあ、まあ必要なければそれでいいか、などとなんとなく3年ほど経過していたタイミングでのこの「訃報」だったわけです。

「人がクイズを楽しんでいる」のを傍目で見てそれを楽しむ私も。

それと、これはある意味で「趣味観」「クイズ観」という話ではありますが、私自身は大学時代からなんとなくクイズをサークル等で趣味としてやっておりますが、「勉強して強くなろう」とか「テレビのクイズ番組を根こそぎみて、クイズ界に精通したい」というそういう趣向は実はほとんどありません。

もともと、子供の頃からいろいろな雑学本を眺めるのが好きで、読む本は小説、フィクション本よりも、歴史本、ノンフィクション本、ドキュメンタリー系の本ばかりで(ほぼ図書館か本屋の立ち読みばかりなのですが)、妙な雑学知識をそこで知らぬ間に覚えて、常日頃のフリートークや、クイズサークルで「たまたま」自分のそこらで蓄えた妙な知識がクイズの問題でバッティングして答えられればいいな、というそのレベルでずーっとやってきているので、最近、とみにクイズ方面の世界で言われるようになった「競技クイズ」というものは殆ど、いやほぼ全く興味がないのです。なので前のサークル時代には、「あんたはクイズが好きじゃないんだ」と批判というか罵られたこともありましたが、むしろ私自身はそれでもなんとなく早押しクイズには適応できたので(運がいいとたまに勝つこともありますし)、自分自身、25年超の趣味としてクイズ人生はそれほど悪くないんじゃないかと思っています。

で、その代わり…と言ってはなんですが、自分で心がけている人は「本格的にクイズをはじめたばかりで、本当に楽しそうにやってている人達」を決して邪魔することなく、むしろ「その人たちがクイズを楽しんでいる…のを傍目で見て、自分も楽しもう」と、そう常々心がけています。そうすることによって、自分自身が疎外感やヒエラルキーを感じることがなく、そこに「一員」として、かつ客観的視点で、他の面々が気づかない部分に気づくことも多く「いや、これはまたおもしろいなあ」と自分自身がそこのサークルに居続けることができる原動力にもなるからです。そしてつい最近からクイズという趣味にハマり、それこそ「テレビのクイズ番組を根こそぎみて、クイズ界に精通したい」という人たちにとって居心地の良い、むしろ彼らがもっと楽しくなれればいいな…という事で、一応、私もそういうクイズ番組や情報を軽くですがチェックするようになりました。話題の合いの手にでもなれれば、と。

実際、うちのサークルはクイズの初心者の方々の入門編的な意味合いではちょうど好いレベルのサークルなようで、他のクイズイベントやサークルにも参加しているけど、他の人に紹介されて来ましたとかブログを見てちょうどよい感じみたいなので…と初参加してくださる方、更にそこからちょくちょく参加されて常連にもなってくださる方が少しずつ増えてきているのは非常に嬉しい限りです。

そしてその中に、「本当に楽しそうにクイズに参加してくれて、正解した時も誤答した時も、その陽気なキャラクターが、場を和ませてくれていた」という意味では、この「キング先生」が、いました。本当にクイズを始めてまだ数年だったようで、いろいろなクイズ大会にも参加するし、オンラインでクイズもやるしで、むしろ「なんで岩Q槻なんか選んでくれたんだろう」というのが不思議なほどのキャラクターの持ち主だったのですが、それでも毎回毎回、ものすごく楽しんでくれてるのはわかりました。

実は先月の定例会は4月11日に開催されたのですが、キング先生はこの直前に「体調不良なのでドタキャンで申し訳ないんですが、休ませていただきます」という連絡をしていたのです。「あー、あのキング先生が珍しい。ちょっとやそっとの体調不良じゃ構わず来るような御方が」とその時は思ったのですが、昨日のご遺族の方からいただいたメッセージでは、その4日後に緊急搬送されてその日のうちに腎不全で亡くなられた…との事で、「それだけ体調が悪かったのか」と愕然とする思いでした。

そしてうちのサークル、3年前にも同世代のメンバーを「急逝」という形で亡くしているのです。

今朝方、四半世紀来の付き合いのあった親友の訃報に接した。

2018年1月25日

こちらの「ガソダム」氏は、私とは前のサークル時代からの付き合いで、まさに25年超の、人生の半分以上の付き合いでもあった旧友だったのですが、彼もこのほんの3週間前に新年会と称して都心の居酒屋で気の置けない仲間たちとバカトークに花を咲かせてた…のですが、やはり突然の体調不良で緊急搬送された末に「急逝」という形で亡くなったのでした。

そしてこの旧友が亡くなったのは44歳の時。私よりかは1つ年上だったんでもう私は彼の年齢を追い抜いてしまったのですけども…奇しくも今回亡くなった「キング先生」も私より2つ年下だったので、やはり亡くなったのが44歳。つい15-20年前は「サークルのメンバーの親御さんが亡くなって」云々という話がよく出てたのですが、ここ数年は「サークルのメンバー本人が亡くなって」という話が出るようになりました。しかも闘病生活を送ることなく、まさに「いきなり」という形でも。「40代後半…そういう年代なんだろうな。私も持病がなくはないから気をつけなくちゃ」とは思いつつ、こういう突然の別れ、さらに言えば「次に定例会が行われる際にはもう「キング先生」は二度と来ないのだな。あの陽気なキャラクターはもう二度と見れないのだな」と思うと、やはり切ない気持ちになります。

↑実はそのガソダム氏が亡くなった後にキング先生が例会に参加するようになったので、おふたりに面識はなかったのですが、毎年春恒例のガソダム氏のお墓参りには付き合ってくれてました。

今後、私がどのぐらいこのクイズサークルでの趣味を続けられるか、またどんぐらい人生の残り時間があるのか…は正直わかりませんが、せめて(もちろん、3年前に亡くなってしまった旧友も含めて)彼らの良かった部分、参考にしたい部分は引き継いでいきたいですし、「あの陽気に盛り上げてくれた、彼らのキャラクターは決して忘れまい。何か事あるごとに、エピソードトークとして皆に語り継いでいこう」とはしみじみと思う次第です。

最後に亡くなられたキング先生のご冥福をお祈り致します。