いやーJRAの水沼騎手、「スマホ持ち込み及び偽装工作」で騎手免許更新が不合格になるかもしれないぞ、これ。

Yenni VanceによるPixabayからの画像

スマホ持ち込みで騎乗停止の水沼元輝騎手に悪質な偽装工作が発覚 JRAが経緯説明(デイリー)

少し前に調整ルームにスマホ持ち込んだ競馬騎手が大量処分された件があったんですが、それをよく知ってるのに偽装工作までしてスマホを持ち込むその神経が理解できん。しかも競馬騎手って決して一度取ったら終生有効じゃなくて免許の更新があるんだけどな…。

美浦トレセンおよび東京競馬場の調整ルーム居室内に通信機器(スマートフォン)を持ち込み、使用していた事実が判明した水沼元輝騎手(21)=美浦・加藤和=に対してJRAは1日、東京競馬場と京都競馬場で説明を行った。

 昨年、若手6騎手がスマホを調整ルームに持ち込んで騎乗停止処分があって以降、専用ロッカーに預けることを義務づけていたが、開催日の5月26日に携帯電話を預けるふりをしてケースのみをロッカーに入れ、携帯電話を持ち込んでいた。調整ルーム内で飲食店を予約したり、TikTok(ティックトック)を見ていた。

 山岸司裁決委員は「ケースのみを預けるなど偽装工作があり、悪質性が高い」と説明。重大な非行と判断した。今後は、日本中央競馬会競馬施行規程第148条第2項により、本事案について裁定委員会に送付するとともに、同条第4項により24年5月31日から裁定委員会の議定があるまで、同騎手を騎乗停止処分とする。委員会の日程は未定だが、追加で事情聴取を行い、常習性などを調査し、速やかに開催する方針だ。

 前日には、師匠である加藤和師が、厩舎の公式X(旧ツイッター)で「絶対にやってはならないことをやってしまいました 加藤和宏、厩舎スタッフ共々本当に申し訳なく思います 厳しく指導し信頼を取り戻せるように精進します」などと謝罪の投稿をしていた。

競馬に限らず、競輪などの公営競技系の選手たちは八百長とかそういうのを防ぐために「外部から隔離」するべく開催期間中は宿舎に泊まり込むルールがあるんですね。なのでスマホなんか持ち込まれたらそれこそ「外部との連絡」も可能になるわけで…昭和の頃や平成初期の頃、まだまだ携帯電話が一般に普及する前だったらまだしも、今だったらスマホなんかだと通話せずともLINEやショートメッセージ等でも簡単にそういう「外部」とやりとりができてしまう故に「安易に考えやがって」というのが前回の大量処分や今回の一件でJRAが激怒してるわけなんですけも…。

ちなみに大相撲なんかでも10数年前の八百長問題で大量処分者が出た兼ね合いで、現在は本場所の支度部屋にはスマホは持ち込み禁止ですし、今は部外者の出入りもかなり規制されているそうです。あの八百長問題の時も証拠として採用されたのが携帯電話のメールやメッセージ記録でしたからね(中には「お前、どー考えてもやってたじゃん」とツッコミを禁じえないぐらい真っ黒だけど逃げ切った力士もいるし、逆に白に近い灰色なのに引退に追い込まれた力士もいたそうですが)。

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もしここから騎手免許の更新却下されても全く驚かない(失笑)

ちなみにスマホ・携帯電話の一件ではなかったんですが、

地方競馬に御神本訓史という凄い騎手がいるんだが…。

2015年2月28日

御神本騎手の騎手免許が失効されるとは…。

2015年3月17日

以前、大井競馬場所属の御神本訓史騎手が本当に騎手免許の更新を却下されてしまい、2年ほど調教厩務員をしながら再試験・再合格を目指したということがありました。

御神本、異例の免許失効 大井トップジョッキーが更新試験で不合格(スポニチ、2015年3月17日付)

こちらはその時の記事。スポニチさんの記事が残ってましたので引用させてもらいますです。

地方競馬全国協会は17日、南関のトップ騎手である御神本訓史(33=大井)が同日に開催された免許試験委員会で不合格となり、5月31日をもって騎手免許が失効すると発表した。不合格の理由は個人情報保護の観点から公表できないとしている。大井で同様のケースは07年熊野勲男元騎手以来8人目。
 同騎手は13年2月21日から14年11月13日までの間に14回、資格のない者を大井競馬場騎手調整ルームに「施術師である」と虚偽の申告をして入室させたことで2日から4月10日まで、実効30日間の騎乗停止中だが、これが不合格の決定打になったとみられる。同騎手はこれまでレース以外の要因で騎乗停止となったのが今回を含めて5度もあったが、ついに厳しい処分が下った形だ。

 同協会は引き続き南関東所属であれば、来年4月1日付免許の試験に合格した場合、再交付が可能としている。また、同協会による騎手免許試験は年3回行われ、8月1日免許(兵庫など)、12月1日免許(北海道など)もあり、これに合格すれば早めの再取得となるが、各地域の騎手会には「厩務員を○年務めてから」などの内規があり、御神本がいきなり受験しての合格は難しい。御神本自身の今後の方針は明らかになっていないが、来年4月付免許を再受験するのが現実的とみられる。

 ◆御神本 訓史(みかもと・のりふみ) 1981年(昭56)島根県生まれの33歳。99年4月、益田競馬(島根)で初騎乗、翌00年はリーディングジョッキー。益田の廃止に伴い02年に大井へ移籍。13年には初の南関東勝ち鞍1位。地方通算1万2316戦1952勝、中央223戦6勝(ともに17日現在)。重賞は07年G1・JBCスプリント(フジノウェーブ)など34勝。

 ▼三坂盛雄師(御神本の所属厩舎調教師) 本人(現在、都内の病院でリハビリ中)と電話で話したが、意外と冷静だった。リーディングを獲って甘えもあったのだろうが、自覚が足りなかったと反省し、責任を取らなければいけない。再度、連絡を取って(今後に向けての)本人の意思を確認したい。

 ▼大井競馬場・斉藤弘開催執務委員長 所属競馬場といたしましても重く受け止めております。南関東を代表する騎手であり、再起に期待したいと思います。

ちなみにこの御神本騎手はデビュー時から「天才」と呼ばれていたほどのすごい騎手で、競馬学校で研修していた頃から当時の競馬学校の校長先生が「あいつだけは別格」と言わしめるほどだったそうです。その代わり天才故に素行の悪さも多少あって、何度か調整ルームからの無断外出をしたりとかで処分されていて上記の「資格のない者(当時交際していた女性だったそうですが)を大井競馬場騎手調整ルームに「施術師である」と虚偽の申告をして入室させたこと」が決定打となって、騎手免許更新が不合格になってしまった…という次第でした。

もっとも地方競馬とJRA。JRAは基本的には週末開催が多くて大概は金・土・日(もしかしたら月)の3泊4日程度の「隔離」で済むかもしれませんが、平日開催が多くて更に年中開催されている(例えば南関東競馬に限っても、大井・船橋・浦和・川崎の4場で交代で開催されてますので)地方競馬の騎手だと更に「調整ルームでの隔離期間は長くなる」と思われますし、そういう意味では「地方競馬の騎手は大変だなー」と思いつつも、逆にJRAの騎手はどうなんだろうなーとも。

ま、JRAが地方競馬のようにこういう(不行跡による)騎手免許更新不合格が実際に行われるのかどうかはさだかではないですが、たぶん騎乗停止処分の期間は物凄く長いことになりそうですし、仮に”前代未聞の”という形で(不行跡による)騎手免許更新不合格がなされたとしても、まあ個人的には全く驚かないでしょうね。