年末に3年連続でボクシングの「怪物」井上尚弥選手の世界戦の中継を見てたんですが…いやあ凄すぎる。

井上 6回TKO勝ちで4度目防衛、河野との日本人対決圧勝― スポニチ Sponichi Annex 格闘技

以前、こんな記事を書きました。

一昨年・昨年とこの時期に井上尚弥選手のボクシングの中継を見てて「恐ろしい世界チャンピオンが日本にも出てきたもんだ」と驚愕したんですけども、その井上選手の防衛戦が行われてましたので中継を見てました。

日本人対決となったWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチは王者・井上尚弥(23=大橋)が、挑戦者の同級10位・河野公平(36=ワタナベ)と対戦、6回TKOで勝ち4度目の防衛を果たした。

 序盤から激しく打ち合う展開となり、井上のパンチが的確に突き刺さる中、河野も負けじと前へ。6回、井上が強烈なフックで河野を倒す。辛うじて河野は立ち上がったものの、もう1度倒され、TKOが決まった。

河野選手は36歳のWBAの同級の世界王者だった選手で、今年の夏に4度目の防衛戦で判定負けで王者から陥落したという選手でした。

なので井上選手サイドから対戦のオファーを出したそうなんですが、河野選手からしても36歳という年齢からしても最後のチャンスになるかもしれないしと(37歳を超えるとライセンス再交付には日本ランキング入り以上にランクインしてなければならないなどの一定の制限がかかるんだそうです)、「現役生活の集大成の一戦」と捉え、井上選手からすると直前まで世界王者だった河野選手とは「気持ちの上では統一戦のつもりで戦って」たそうでして…。

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河野選手の突貫攻撃に感動を禁じ得ず…。

しかしまあ序盤から河野選手の前に出てくる突貫っぷりには感動しましたね。たまにG+で日本タイトルマッチや、日本ランカーやそれほど強くない選手同士の試合も中継録画で見るんですが、彼らの凄いのはどんどん前に出てきて、壮絶な打ち合いをするんですね。そんな試合がまさか世界タイトル戦で見られるとは…と。

ただ、どうも井上選手の方には「あまり効いてない」んじゃないか、とも。攻撃のパンチ力も凄いんですが、辛うじて敵のパンチをかわす守備の方も凄かったですね。

なので各ラウンドの終盤には井上選手の的確なアッパーやボディブローがかなり入っていたのも事実でしたね。個人的には「できれば河野選手には最終ラウンドまで頑張って欲しい…が、井上選手のパンチも半端ないしなあ」と思いながら見てました。

ただ、井上選手が強すぎて。

で、第5ラウンドに河野選手が実に素晴らしい攻撃を繰り広げてまして、第6ラウンドが始まって早々にセコンドについているアナウンサーが河野陣営のコメントを読み上げてる途中に、井上選手の強烈なフックが入りまして1回めのダウン、河野選手もかろうじて立ったんですが、まもなく2回めのフックが入り再びダウンしてレフェリーが止めて試合終了、という次第でした。

いやあ結果としては6RTKO負け、という事になってしまったんですが、「ナイスアタック」と称賛したくなるようないいボクシングでしたけどね…。今年いろんな試合をちょこちょこ見てたんですが、一番「心に響く」ベストバウトがこれだったんじゃないのかなあと(5月の八重樫東選手の防衛戦と、9月の長谷川穂積選手が世界王者に返り咲いて結果的にこれが引退試合となった試合も凄かったんですけどね)。

やはり「怪物」ですわ(・_・;)

と、同時に井上選手…やっぱしあの人は怪物ですわ(汗)。

実は今年やった過去2戦がどっちも勝った試合とはいえ、井上選手にとっては不満が多い試合だったんだそうで(試合中に自分の拳を痛めたりしてましたし)、それに比べて今回は「作戦通りうまく動けて、そして勝った」 と言ってましたし…いやあ本当に末恐ろしい選手になりつつありますわ。

たぶん近いうちに本場のアメリカとかでも一戦交えることになりそうですしね。更に三階級、四階級と、オスカー・デ・ラ・ホーヤ、シュガー・レイ・レナード、トーマス・ハーンズ、フロイド・メイウェザー、マニー・パッキャオ…の名選手のような更に上の重さのタイトルに挑むのか、それとも連続防衛記録を作っていくのか…。いや、どっちにいってもなかなかこの選手を倒す奴は出てこないんじゃないのか?

そして解説陣の面々にびっくり(苦笑)

そうそう、この日の解説陣が、具志堅用高、山中慎介、長谷川穂積…という男子日本人選手の世界王者の連続防衛記録1-3位(具志堅氏→13回、山中選手→11回(継続中)、長谷川氏→10回)の皆さんで、「うわあ、みんなレジェンドやん」と、びっくりと(爆)

しかしこれで一昨年、昨年、今年と年末に井上選手のボクシングを見て衝撃を受けてしまったんですが…来年の今頃はどこらへんの位置で戦ってるんだろうなあ。

今ひとつだけ言えるとすれば、これだけの凄いチャンピオンになった選手に、下手なバラエティ番組に出したりとか無駄な「粗相」をするなよフジテレビ、と(失笑)。