日ハムが2軍施設を千葉県鎌ケ谷市から北海道に移す計画があるそうで…。

<独自>日本ハム2軍、北海道内へ移転検討 千葉・鎌ケ谷から 5市が候補(北海道新聞)

地元の道新にこんな記事が出てたそうで…確かに日ハムからすれば1-2軍の移動が短いほうがありがたいんだろうね。もちろん他のイースタン・リーグの7球団からすると2軍戦も北海道遠征になるのはきつそうだけど。

プロ野球北海道日本ハムが、千葉県鎌ケ谷市にある2軍本拠地を道内に移転する構想を進めていることが12日、わかった。移転候補地には札幌、千歳、恵庭、苫小牧、江別の5市が挙がっている。1997年開場の現本拠地の老朽化や、1、2軍が離れている現状を改めるのが狙い。地元自治体が球場を建設し、球団が運営を担う公設民営型を想定しており、自治体側の対応が焦点となる。

  球団構想では、2軍の試合は降雪期でない春から秋にかけて行われ、新球場は現本拠地の鎌ケ谷スタジアムと同様、屋根とナイター設備は設置しない。球場の隣接地に寮と室内練習場の建設も想定しており、建設費は数十億円から100億円程度とみられる。

まあ札幌ドーム→エスコンフィールドに移転した経緯を思えば札幌市に2軍施設ってのは可能性は低そう(苦笑)。

で、その他の4市のうち、千歳と苫小牧は新千歳空港に近く(実は新千歳空港の滑走路の一部は苫小牧市内になるんだそうですね)、恵庭市は北広島市と千歳市の隣なのでこの3市に関しては「新千歳空港からほど近い、むしろ札幌よりも手前」って位置になりますし、最後の江別市も北広島市のすぐ北側にあって、この5市のいずれも1軍球場のエスコンフィールドからはそう遠くないって場所にあります。

…というかてっきり北広島市が「1軍だけでなく2軍もどうぞどうぞ。エスコンフィールドの周りはまだまだ土地がありますから」とか言ってくるんじゃないかなと思ったらそうでもなかったんですね。それこそ所沢に1-2軍を集約させている西武球団みたいに。

となると北海道に遠征に来る他球団からすれば「できれば新千歳空港から近いとこ」に置いてほしいでしょうし、更にいくら2軍のプロ野球シーズンがだいたい3-10月とはいえ冬場の降雪に対応しきれない単なる屋外球場を作ればいいってもんではないので(記事によると一応、屋根はつけないらしいですが)、それなりに本州よりかは手間も費用もかかるんでしょうね。

ともすれば日ハム球団からすれば「エスコンフィールドの大成功」と「札幌ドームに支払ってた諸経費がことごとく浮いた」んで、それゆえに仮に2軍施設に投資した分はそれはそれで何年かで回収できるから問題ないってのもあって、この案を思いついたのかもしれないですね。

【日本ハム】2軍本拠地を千葉・鎌ケ谷から北海道へ移転するプランが浮上、建て替えも選択肢(日刊スポーツ)

で、日刊スポーツにも出てました。

日本ハムが2軍本拠地も北海道へ移転させるプランを検討していることが13日、分かった。97年3月開場の千葉・鎌ケ谷にある「ファイターズ鎌ケ谷スタジアム」は老朽化が進んでいる。雨漏りなどもあり、度重なる改修に追われているハード面と1、2軍の物理的な距離を解消する一手として、1軍本拠地がある北海道・北広島近郊に2軍新球場を建設する構想が浮上したもようだ。

 選択肢としては鎌ケ谷の建て替えも残されている。一方で、北広島近郊に2軍新球場が誕生すれば、シーズン中の選手の入れ替えもスムーズに行え、1軍にいる選手が出場機会確保のために2軍戦へ出場する「親子ゲーム」も容易になるなどの利点がある。ただ、所属するイースタン・リーグでは最北の本拠地となり、各球団が負担する移動費も増えることが予想され、関係各所への理解も得る必要がありそうだ。

 鎌ケ谷は天然芝の球場に加えて選手寮、室内練習場を併設する育成拠点として27年前に開場した。かつては神奈川・川崎の河川敷にあった「日本ハム多摩川球場」が2軍本拠地だったが、河川の増水で使えないこともあり、育成重視の観点から大社義規初代オーナーの肝いりで誕生した。球場サイズは当時の1軍本拠地だった東京ドームと同じで設計された。

 04年に本拠地を札幌ドームへ移転して以降も「スカウティングと育成」というチーム強化の根幹を担い、現在メジャーで活躍するダルビッシュ(パドレス)や大谷(ドジャース)も巣立った場所が鎌ケ谷。エスコンフィールド誕生で1軍のプレー環境などが改善された中で、育成拠点となる2軍のリニューアルも本格検討に入った。

鎌ケ谷も本当に地元密着でいいとこなんですけどねー。知り合いの千葉県在住のロッテファンは2軍球場のある浦和ではなくあえて日ハムの2軍球場の鎌ケ谷に見に行くって人も何人かいますし。しかしその鎌ケ谷の前は川崎の河川敷にあったんですね。

余談ですが私が毎月参加しているクイズサークルの帰りに圏央道の青梅ICで降りて一般道を走ってくるんですが、この青梅ICのそばに青梅球場ってのがあってこれが実は浦和に移転する前にロッテの2軍球場だった…というのを知ってびっくりした思い出があります。「え、あそこから川崎まで通ったの?」と(苦笑)。というのは圏央道の青梅ICで降りてカーブ曲がるとこはまだ「埼玉県入間市」なんですね。そして青梅市の端っこになので交通の便もあまり良くなくて「正直、電車では通えない」ぐらいのとこだったんで、当時のロッテの選手や関係者も大変だったんだろうなーと。

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それでも鎌ケ谷市とは、ぜひ誠心誠意の対応を…。

「とどまってほしい」千葉・鎌ケ谷の地元ファンは落胆 日ハム、鎌ケ谷2軍施設の移転検討 市は応援強化決めた矢先、寝耳に水 大谷選手ら巣立った「聖地」(千葉日報)

で、逆に鎌ケ谷にとっては地元紙となる千葉日報でもこんな記事が。いやー気持ちはわかります。

プロ野球日本ハムが、鎌ケ谷市の2軍本拠地(同市中沢)を1軍と同じ北海道へ移転する検討をしていることが13日、球界関係者の話で分かった。米大リーグで活躍するダルビッシュ有(パドレス)、大谷翔平(ドジャース)や、「ハンカチ王子」斎藤佑樹ら甲子園の“ヒーロー”らが巣立った、いわば「聖地」。鎌ケ谷市は球団を重要な地域資源と位置づけ、応援強化を決めた矢先で、まさに寝耳に水の話。市幹部が関係先への確認に追われた。地元ファンは「とどまってほしい」と残留を求める。

 球団は「施設が老朽化している現状を鑑みれば、さまざまな検討を行うのは当然必要。現段階では何も決まっていない」とのコメントを出した。

 日本ハムは1997年、鎌ケ谷スタジアムを2軍の本拠地とし、球場に隣接して若手選手の寮「勇翔寮」や室内練習場も設置している。1軍は2004年に東京ドームから北海道へ本拠を移したが、2軍は鎌ケ谷にとどまっていた。

 鎌ケ谷市の施設や寮は、大谷、ダルビッシュのほか、上沢直之(松戸市出身、専大松戸高出)、有原航平らが入団後に練習生活を送り、その後米大リーグの舞台へ。また中田翔(大阪桐蔭)や斎藤佑樹(早実高)、清宮幸太郎(同)、吉田輝星(金足農高)ら甲子園を沸かせた球児が入寮した際はフィーバーに沸いた。

 開設当初から、市は球団と連携して地域活性化や魅力発信に努めてきた。新入団選手歓迎式典と交流会を開催し、市長が「転入届」を手渡すのが恒例に。4月には、商工観光課内に新たにファイターズファーム連携推進室を設置。8月末に最初の本格的な応援イベントとして「鎌ケ谷デー」と題し、芝田裕美市長と市民らが北海道での観戦ツアーを予定する。

 それだけに移転話は寝耳に水。市幹部は13日、市役所に急きょ駆けつけ、鎌ケ谷スタジアムの責任者に報道内容を確認。責任者は「老朽化の課題はあるが具体的な(移転)計画は一切ない」と回答した。芝田市長は「大変驚いている。今年度、積極的に応援に取り組んでいるさなか。具体化したものではないと認識している。(鎌ケ谷への)存続を求めたい」と話した。

 日ハム2軍を応援する地元のファンらで作る「ファイターズ鎌ケ谷の会」の中村俊也会長は「会としてはコメントできない」としながらも「鎌ケ谷市民としては、とどまってほしいと思っている」と話した。

最終的にはどうなるかはわかりませんが、それでも鎌ケ谷市にかなり地元に密着・浸透してきたのはよーくわかるので「とどまってほしい」と言ってくれる関係なのはありがたいですね、これがあっさり「ふーん。勝手に出ていけば?」と札幌市と札幌ドームで喧嘩別れしたような感じにならない…ことを思えばまだ幸せな関係なんだろうね、と思いますです。

でも決して永年、2軍球場・施設でお世話になっていた鎌ケ谷市から見て「日ハムに裏切られた」と思う結果になってもそれは寂しいので、日ハム球団および親会社は感謝の気持ちだけは今後とも持ち続けて移転するなり残留するなりどっちにしてもベストないしベターな方向にぜひよろしくです。

以上です。

↑北海道に2軍寮も移転したら食事も今以上に地元特産品とか増えてすごいことになりそう…(^_^;)

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