・元ロッテ島氏、元広島岡林氏が国学院大に合格 セカンドキャリア特別選考で(Full-Count)
去年、イップスなどが原因で高卒3年目で惜しまれて引退した島投手が、
NPBおよびJリーグなどと提携している國學院大學の「セカンドキャリア特別選考」で受験して合格したとかで…。いやーよかったよかった。
島氏「純粋に自分にはまだやりたいことが沢山」、岡林氏「将来は野球の指導に携わりたい」
国学院大学は16日、セカンドキャリア特別選考で元ロッテの島孝明氏、元広島の岡林飛翔氏が合格したことを発表した。4月1日から人間開発学部健康体育学科に所属し学生生活をスタートさせる。
「セカンドキャリア特別選考入試に関する協定」は、2017年11月に国学院大学と一般社団法人日本プロ野球選手会が、引退後のセカンドキャリアに進む元プロ野球選手の支援を目的に締結したもの。
島氏は同大学を通じ「純粋に自分にはまだやりたいことが沢山ありました。自分の人生はまだ前半であり20年30年先の自分が、いい人生を送って来れたと誇れるような生き方をするには、野球から学んだことだけではなく、大学での学びが必要だと考え、進学を選択しました」とコメントを発表。
岡林氏も「将来は、野球の指導に携わりたいと思っています。しかし、指導する立場にも学ぶべきことがあります。何も勉強せずに指導をしても相手に伝わらなかったり、その人に合った指導が出来ません。そのため、体の仕組みや使い方などしっかり学んだ後に、野球の指導に携わることができればと思い大学進学を選択しました」と進学の理由を説明していた。
ちなみに前・広島の岡林飛翔(「飛翔」と書いて「つばさ」と読むそうです)投手は、高卒で2年ほど広島の育成選手としてプレーしてきたんですが、昨年秋に同じように戦力外通告を受けた…という選手だったそうです。
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岡林投手もイップスでプロを断念してたのか…。
で、一応、岡林投手はどんな感じで戦力外通告を受けたのかと思って調べてみたら、
・広島 岩本、飯田、横山ら5選手に戦力外通告 岩本は「悔いなくできた」引退へ(デイリースポーツ、2019/10/02付)
非常に興味深いことが書かれてました。
広島は2日、広島市内の球団事務所で岩本貴裕外野手(33)、飯田哲矢投手(28)、横山弘樹投手(27)、育成選手の木村聡司内野手(23)、育成選手の岡林飛翔投手(20)に来季の契約を結ばない旨を伝えた。
(中略)
岡林は2017年度育成ドラフト1位で菰野から入団。今季ウエスタンでの登板はなかった。「今年で覚悟はしていて。キャッチボールもまともにできないような感じだったので。イップスみたいな。これで仕方ないかなと思ってます」と神妙な面持ちで話した。今後は未定だという。
あら、奇しくも島投手と同じ「イップス」が原因だったのか…。これはこれで偶然ながらも同じような理由でプロを断念するきっかけになった両投手が同じ大学で同級生に、ということになるんでしょうね、年齢としては島投手の方が1つ上なんですが。さすがにプロ・アマの規定もあるから大学の野球部に入ることはできないんでしょうけど。
図らずとも(?)、あのさだまさし氏の後輩に(←どうでもいいw)
で、この國學院大學の制度は、
・平成31年度 セカンドキャリア特別選考入学試験要項(國學院大學人間開発学部健康体育学科)
pdfファイルではありますが、検索したら見つかりました。この趣旨としては、
本制度は、 公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)ならびに一般社団法人日本プロ野球選手会のセカンドキャリア育成の一助として、國學院大學人間開発学部健康体育学科において、中学校・高等学校の保健体育教諭、小学校教諭の免許状を取得し、健康やスポーツ分野でのリーダーを目指す者を対象に、奨学金の給付によって学業を奨励するものです。
あわせて、公益社団法人日本プロサッカーリーグ、一般社団法人日本プロ野球選手会と國學院大學が、人間開発学部の目指す地域連携活動において協力し、更なる連携関係を構築していくことを目的としています。
との事で、受験資格としては
「公益社団法人日本プロサッカーリーグに所属するクラブとプロサッカー選手として契約した経験を有する者、または、日本野球機構(NPB)傘下の球団とプロ野球選手(育成選手含む)として契約した経験を有する者」
とか
「公益社団法人日本プロサッカーリーグまたは一般社団法人日本プロ野球選手会より推薦が得られる者」
…とかもあって、更に入学後は、
「入学後は大学と協議のうえで決定した、地域貢献の諸活動に協力する者。」
というのもあるそうです。最近、國學院大學はスポーツの方にも力を入れはじめまして、例えば箱根駅伝も陸上競技部が過去最高の総合3位に入ったりするなど、いくつかの運動部ではここに来て結果を出し始めてるそうで…。
ついでに書くと、この陸上競技部が練習拠点としてるのが川崎市の「たまプラーザキャンパス」で、ここに島投手が合格した「人間開発学部」もあるそうです(ちなみに陸上競技部の部員さんたちは全員が全員、この人間開発学部というわけではなく、文学部、経済学部、法学部などバラバラで、合宿所はたまプラーザ界隈にあるそうですが授業は東急田園都市線を使って渋谷キャンパスまで通ってるそうですね、いやー満員電車で大変だ…(大汗))。
しかしNPBとJリーグが、そういう「選手としてクビ・引退を迎えた時にどうセカンドキャリアを補助するか、他の一般の人達と違って長らく野球orサッカーを中心に頑張ってきた若者たちをどうリカバーさせるか」を真剣に考えてるこの制度は本当にいいですね。
Jリーガーなんかも30代40代、ともすれば三浦カズ選手のように50代になっても現役という選手もいることはいますが、選手の引退平均年齢は25歳前後なんだそうで、さらに言えばNPBの1軍選手のように年俸1000万円にも届かない選手が大半だそうで、ともすればデシジョンの下のリーグのチームとか、更にJリーグを目指す地域リーグとかに移籍する方法もありなんでしょうが…それとは別に、心身ともにもう限界でという選手も少なくないそうなんですね。
あとこれはどこかの文献で見たんですが、大相撲は残念ながら関取になれずに、または関取になるも親方株を得られずに引退・または相撲協会を離れる力士に対しては、昔は後援会などのツテで再就職する例や、大卒の力士はそこの大学の系列の相撲部の監督・コーチとして再就職する例などが多かったそうです…ですが、近年はさすがにセカンドキャリア対策は遅れてるそうですけども中卒で入ってきた力士に通信制の高校と提携して最終的には高卒資格を取らせたりとか、引退する前に再就職には必要になる自動車免許を取らせてくれるとか、そういう事を考えている相撲部屋もあるそうですね。そしてそれもあって相撲部屋を選ぶ基準にしている新弟子も少なくないそうです。
いやーこれで何年かして、教職資格も取ってどこかの中学or高校などで教師をしながら野球部の監督・コーチとして若い子たちに教える日が来るんだろうね。ぜひともご自身のプロでの経験、特に失敗した経験、辛かった経験に関しては絶対に「糧」になると思うので、奨学金も一応いただいて勉強もできることですし、一生懸命頑張ってほしいですね。応援してますです。
…あ、そういえばさだまさし氏も國學院大學のOBだったな、中退だったけど。あのさだ氏が大学の大先輩になるのか(笑)
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