・尾田栄一郎氏、「ONE PIECE」表紙カバーで横井庄一氏をネタにし炎上 「故人をいじって馬鹿に」「冗談でも絶対に書けない」(ライブドアニュース)
こんなニュースを夕方に見たのだが…しかし単行本の表紙カバーにこんな事を書いちゃうもんなんだな。
「ONE PIECE」の表紙カバーに載せた尾田栄一郎氏のコメントが、故・横井庄一氏を笑いのネタにし不謹慎だとする批判が殺到し、炎上状態となっている。
「ONE PIECE」89巻の表紙カバーの折り返し部分には、軍服姿の男性が敬礼する肖像に、作者のコメントが添えられている。尾田氏は、食卓でよくある出来事として、大皿に盛られたから揚げが最後に一つ残りがちであると紹介。この状態のから揚げを「横井軍曹」と命名した。「横井軍曹残ってるよ!誰か戦争を終わらせて!」のように用いると説明している。
この尾田氏のコメントが、太平洋戦争終結から28年目に発見された残留日本兵である横井氏の壮絶な体験を、侮辱しているとの批判がAmazonレビューなどに殺到。夢・冒険・友情などを描く「ONE PIECE」のテーマに反するという指摘や疑問の声が多数寄せられている。
しかしAmazonレビューに批判が殺到、というのが今時らしいな。
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しかしその似顔絵は横井庄一氏じゃないだろ…。
で、記事の続きには批判コメントなどが羅列されてたのですが。
「ワンピースというマンガは、戦争が終わったことを知らず28年間もジャングルで過ごした人をばかにするようなマンガだっただろうか」
「今までさんざん仲間や正義、弱者に対する優しさといった事をテーマに扱ってきた作品のはずなのに、なんでこんなコメントが出てくるんでしょうか」
「お前はどれだけ横井庄一さんのことを知ってるんだ。知ってたらこんなこと冗談でも絶対に書けない」
「不愉快極まりない。そして、悲しい。国のために戦った先人を蔑む尾田は、そんなに偉いのか?」
「この作者コメントを読んで横井さんを知らない大勢の子供達が『横井軍曹ww横井軍曹っw』と大笑いするようになるのが、作者の希望なのでしょうか」
「故人をいじって馬鹿にして…実に不愉快。いい大人がこんな事を書いてて、恥ずかしくないのか?」
「ブラックジョークのように、私たちの為に戦地で戦い、戦争の終わりも知らずにジャングルで耐え忍び生き続けた横井さんの事を言うのはいかがなものでしょうか?」
「担当者の方はチェックされないのでしょうか?」
「カバーだけ刷り直してもらえませんか?差し替えたいです。あのコメントを見た後に読んだせいか、なんとなく本編の絵も汚く(雑に)見えてくる」
「ワンピース凄い好きだったのに一気に読む気無くなった」
一方では、「本当にワンピースの内容がすきなら作者コメントだけで嫌いにならないし叩きたいだけ」「こんな時だけ愛国者になる人もいれば真剣に憤りを覚える人も、この程度でそんな過剰に反応するの?面倒くさ笑 って意見も。私は後者の意見」といった作者と作品とは切り離すべきといったコメントも。なお、掲載の肖像については、横井氏ではなく別人のものではないかとの指摘もあがっている。
私自身、以前「ワンピース」をネットカフェの5時間パックで1-50巻まで一気読みしてリタイアした程度の「この作品を知らん」ぐらい者なので、「あー、やっちまいましたか」程度にしか思わなかったんですけども。
ただし、「この一点だけは許しがたい」と思ったのが、上記の記事の「なお、掲載の肖像については、横井氏ではなく別人のものではないかとの指摘もあがっている。」の点、なんですね。
というのは、
いや、この似顔絵の人物だけどさー、
これ、小野田寛郎氏、だろ?(^_^;)
や、尾田栄一郎先生。それ、小野田寛郎さんだわ…… pic.twitter.com/3q2v5nFqjt
— 夢野うねこ (@Uneko111) June 13, 2018
↑お借りしてきました(多謝)
ま、それ以前に世間的にも、昭和47年にグアム島の残留日本兵として帰ってきた横井庄一氏と、昭和49年にフィリピンのルバング島の残留日本兵として帰ってきた小野田寛郎氏はよく間違えられるらしいんですね。
Wikipediaによると横井氏の方は、
横井 庄一(よこい しょういち、1915年3月31日 – 1997年9月22日)は、日本の陸軍軍人、評論家。最終階級は陸軍軍曹、栄典は勲七等青色桐葉章。
太平洋戦争終結から28年目、アメリカ領グアム島で地元の猟師に発見された残留日本兵として知られる。軍事教育を受け育った横井元軍曹は「生きて本土へは戻らぬ決意」で出かけた記憶がしっかりとあったため、帰国の際、羽田空港で空港に出迎えに来た、斎藤邦吉厚生大臣に「何かのお役に立つと思って恥をしのんで帰ってまいりました」と伝えたと言う。またその後の記者会見では「恥ずかしながら生きながらえておりましたけど。」と発言した。これらの言葉をとらえて「恥ずかしながら帰って参りました」がその年の流行語となった。
で、小野田氏は、
小野田 寛郎(おのだ ひろお、大正11年(1922年)3月19日 – 平成26年(2014年)1月16日)は、日本の陸軍軍人、実業家。最終階級は予備陸軍少尉。旧制海南中学校・久留米第一陸軍予備士官学校・陸軍中野学校二俣分校卒。
情報将校として太平洋戦争に従軍し遊撃戦(ゲリラ戦)を展開、第二次世界大戦終結から29年の時を経て、フィリピン・ルバング島から日本へ帰還を果たした。
…と。いずれももう40年以上も前の話で、「恥ずかしながら帰ってまいりました」を言ったのは果たしてどっちの方だったか…と迷うぐらいの時間の経過を果たしちゃってるんですけどね。
なので個人的には「横井氏をネタにして、確信犯的に小野田氏の似顔絵を書いた」のもどうかと思うけど、「揶揄するのもどうかと思うが、もし「うっかり」横井氏を描こうとして小野田氏を描いちゃった」としたら、それの方がもっと失礼だわ、と。
どーせワンピースの作者なんか死ぬまで遊んでても困らないぐらいの収入は得たんだろうし、とりあえず「連載を謹慎」でもして、両氏の墓参りと、グアム島やルバング島に行って偲んでこい、って強く思いますわ、ええ(呆)。