遂に千葉ロッテにも「トラックマン」を導入することに。

 

【ロッテ】本拠に新兵器、弾道測定器「トラックマン」設置 : スポーツ報知

今年のオールスターでバカみたいに実況が連呼してたアレを導入するそーでw

ロッテは来季からZOZOマリン、2軍本拠地のロッテ浦和に高性能弾道測定器「トラックマン」を設置する。

 すでに導入している球団が多く、打球の角度や飛距離、投球の回転数などを測定できる。球団内に新たに分析グループを設置することも決めており、球団幹部は「今後はどんどんデータを生かしていきたい」と説明。また、来春の石垣島キャンプから活用できるよう、携帯用の測定器も購入する。

4月のスポニチでこのトラックマンのわかりやすい説明がなされてる記事がありました。

「切れ」「伸び」が数字で見える 最新測定器が球界に浸透中― スポニチ Sponichi Annex 野球

いの一番に導入したのは2014年の楽天だったそうです。

プロ野球のデータ戦略が新時代に突入――。最新鋭のデータ分析機器である高性能弾道測定器「トラックマン」を各球団が続々と導入している。軍事用レーダー式の追尾システムを応用した解析機器とは何か。そして「トラックマン」が持つ可能性と、プロ野球界に与える効果と課題とは。日本球界を席巻しつつあるテクノロジーの正体を探ってみた。

 「切れある直球で空振り三振」。そんな表現が「回転数2500rpm(毎分回転数)を超える直球で空振り三振」と数値化される時代がきた。投球や打球の回転数、リリースの位置、飛距離…。プレーのさまざまな事象を数値化するトラックマン。米軍の迎撃ミサイル「パトリオット」開発で生まれた技術を応用したデータ分析機器だ。日本では楽天がいち早く14年に導入。現在は7球団が設置している。

 球界で長らく「切れ」や「伸び」など、抽象的に表現されてきた現象が数字になる。投球のスピン数を「毎分何回転」と数値化。大リーグでは直球の平均値が2100回転とされ、これを超えると「切れがいい」となる。ソフトバンク・千賀は「昨年は何度か2500回転を超えた。今年は2300〜2400台」と自身の直球の数値を把握。投球の「角度」も投手のリリースポイントと、ボールの軌道などの数値ではじき出せる。

 (1)技術向上 有効活用している一人が楽天のエース則本。「試合後半にリリースポイントのブレが大きくなるのが数字で分かる。そういうものを意識する」と疲れから生じるフォームのブレを減らすことに生かす。ソフトバンク・五十嵐は効果的なカーブの習得に生かした。「カーブを縦に落としたかった。どんなフォームで投げれば感覚と軌道を一致させられるか繰り返した」。感覚頼みからの脱却。数字で裏付けが可能になった。

 (2)故障防止 投手はボールの回転数の変化などで、疲労度や故障の予兆の把握が可能になる。リリースポイントの変化は肩肘の故障に直結する要素で有効なデータだ。

 (3)戦術面 楽天戦略室の塩川達也育成部長補佐は「初対戦の投手は曲がり幅などの数値から“この投手のスライダーは誰々に近い”と伝えることができる」と説明。ソフトバンク藤本打撃コーチは「ロッテの涌井の直球は回転数が多くフライアウトが多い。だから“上から叩いていこう”と指示が出せる」とした。数値の裏付けから、より具体的な指示も実現している。

 (4)編成面 選手の特徴が数値で把握しやすくなるため、一芸に秀でた選手やチームが望む能力を持った選手を分類しやすくなる。

 さまざまな可能性を秘めた最新機器。データの蓄積が不可欠で、本格的な運用には3〜5年かかるとされる。また、運用に不可欠なのがデータを分析する専門家の確保。14年の導入後、外部から専門家を招へいした楽天は、今季から球団の独自スタッフのみで運用を開始。「最終的に数字をどう生かすかが大事。プレーにつなげることができる人材を育てることが大切になる」と楽天・安部井寛チーム統括本部長。設置コストは1000万〜2000万円程度だが、今後は、各球団に必要なのは分析の専門家の確保、育成だという。

 「今後は12球団の競争になる。因果関係は分からないが楽天が好調なのは、そういう意識付けがあるからかもしれない。間違いなく情報戦。後れを取るわけにはいかない」と巨人・堤辰佳GM。

 はっきりとした差が出るのは数年後。だが、日本球界のデータ戦略が、新たな時代に突入したのは間違いない。

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ロッテは最初消極的だったんですが…。

で、今年の春の段階で7球団が導入していて、未導入の阪神とロッテはどーすんの?って記事があったんですけど、

阪神早ければ今オフにもトラックマン導入 ロッテは慎重― スポニチ Sponichi Annex 野球

この時点では阪神は今季のオフにも、と、ロッテは球団社長が「効果がわかんねえしなあ」と導入するつもりはないみたいな事を言っていたんですけど…。

結局、

今季の成績のていたらく

を見るにつき、井口新監督や現場からの要望も強かったんだろうな…。

確かに、去年までだったらほぼ確実に抑えていた場面で何度痛打されて「勝てる試合を落としてた」ことやら。ことパ・リーグに関しては「持ってたチーム」にそれなりの効果があり、「持ってなかった」チーム、特に千葉ロッテがこういう「ていたらく」だったわけですから。

にしても千葉ロッテ、これを置いてねえで今年から新設した「1軍戦略コーチ」って何の意味があったんだか(パ・リーグTVを見てた感じでは、シーズン後半からタブレットを使って指示とか出してましたけどね)。来季からはコーチとして復帰した的場氏が担当するそうですけど。

で、「それを使いこなす」ためにも…と。

ロッテ戦力外の田中に球団ポスト用意 京大卒の頭脳「生かして」 (スポニチアネックス) – Yahoo!ニュース

今年戦力外通告を受けた京大出身の田中英祐投手にそういう球団ポストを用意するんで、というオファーを出してるようです。千葉ロッテは。

ロッテが今季限りで戦力外とした京大卒の田中英祐投手(25)にデータ分析などを行うポストを用意していることが14日、分かった。

 当初は15日に行われる12球団合同トライアウト受験の意向を示していたが、不参加を決定。球団幹部が「違う形にはなるが、残ってほしい。(プロ生活)3年間の経験や、これまでの経験を生かしてほしい」と、田中が現役引退を決めた際に、受け入れる態勢を整えている。

 14年ドラフト2位で京大出身初のプロ野球選手として入団。3年間でわずか2試合登板、未勝利に終わったが、将来の幹部候補生でもある。他業種へ進む可能性も検討しており、今月中にも決断を下す。

確かに話の筋は通っているんですが…。折角「トラックマン」みたいなチームにとっては最新鋭の機械を導入しても、それを使いこなす人がいないと意味がない。

となれば、将来の幹部候補でもあるし、1軍未勝利で終わったけどプロの経験もある田中投手に…という話なんでしょうね、きっと。無論、データ分析の「現場」を数年間務めた後に、ロッテ球団でも、親会社のロッテ本社でも…という出世の道も用意しますよ、と(勿論途中で身売りされたりすればそっちの新・親会社(リクシルだろうがZOZOだろうが…)にとっても引く手あまたな存在になるでしょうし…)。

ただ、プロ入団前に三井物産の内定を取ってたという選手らしいんで、どうするのかなあ。東大からロッテに入った小林至氏のような道を行くことになるんかねえ…。 うーん、でもできればあと1年ぐらい投げて欲しかったなあ。

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