・小林よしのり氏 大嫌いだった辻元清美氏と演説「歴史的和解」…山尾志桜里氏も応援 （デイリースポーツ） – Yahoo!ニュース
昔からの「ゴー宣」の読者な私からすれば、なんかプロレスのWWEも顔負けのストーリー展開(爆)
漫画家の小林よしのり氏（６４）が１５日、大阪府内で、立憲民主党・辻元清美氏（５７）と「歴史的和解」となる街頭演説を行った。かつてテレビ番組などで意見対立した２人は、互いに「憎たらしい」「大嫌い」だったことを明かしたが、反安倍政権で共闘。小林氏は安倍政権を止められる人材として辻元氏と山尾志桜里氏（４３）を支持すると宣言した。
小林氏は演説で「バリバリの保守の小林よりのりが言う。安倍政権の暴走を止められる政治家は辻元清美だ。また『総理！総理！総理！』と何回でも言ってもらいたい」と気勢をあげた。
小林氏は「今の安倍政権は米従保守。わしに言わせれば保守ではない」とする一方で「でも自民党は勝ちますよ。３００議席をうかがう勢いだ」と指摘。返す刀で「これも政権交代も起こりうる状態で、野党を分裂させた小池百合子の責任だ。前原誠司も小池百合子が『排除』と言い始めた時に、なぜ『なら破談だ』と止めなかったのか」と批判した。
そのうえで「安倍政権を止めるために、辻元清美に戦ってもらう」と求めた。
一方、辻元氏は「よしりんと演説をすると言ったら『歴史的和解ですか』と言われてます」と笑わせた。かつてテレビ番組などで意見対立しまくり「私は、小林さんとテレビ出るのが苦手でした」とぶっちゃけた。
ま、確かに小林よしのり氏は、「ゴー宣」に関しては最初の「SPA!」の時はどっちかというとリベラル気質な、「SAPIO」に移ってから保守論客系の意見を漫画にするようになったので、安直に右だ左だ、という人という色眼鏡で視ちゃいけないんでしょうけどね。
一方で辻本氏は「ピースボート」の設立者のひとりでもあり、やはり市民運動系のちょいと左系の論客で知られている人。かつて社民党時代に、自民党の鈴木宗男氏のスキャンダルで攻撃しまくってたら、あっさり自分の醜聞でブーメラン喰らって一時期失速してたのもなんとなく懐かしいなあ(苦笑)。
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共に「同じ陣営側に敵が多そう」な人たちだw
確かにこのふたり、小林よしのり氏が「戦争論」という分厚い漫画本を出した際に、随分と「朝まで生テレビ」とかでやりあってましたしね。小林氏は論客に対して漫画のデフォルメでどえらい描き方もするしで。
ただ、小林氏の場合は例えば「同じ系統の保守系論客」であっても「それはおかしい!!」と思えばそこをガンガン攻める(責める?)タイプで、実は右翼も左翼も決して一枚岩ではないんで、むしろ右翼と呼ばれる人たちの中でもより右側の考えを持ってる人たちからすると「あいつ(=小林氏)はサヨクだ」って陰口叩かれてたそうですし、辻本氏も真逆の立場で、より左寄りの人たちからは「あいつは右寄りだ」と言われてたそうですから。
日本の右翼史・左翼史ではままあることで(笑)
これは学校のクラスや会社の派閥、その他いろんな業界の「××村」とか「××界」とか揶揄されるコミュニティではよくある話なんですが(ここのブログを書いている「はてな」でもあるらしいんですけどね。私は知らんけど(爆))。
ああいうとこになまじっかどっぷり浸かってると、実は「一番憎い相手」というのは「全く思想が対極の位置にいる人」よりも「自分とスタンスは近いが、ここだけは譲れない、人間的に許せない、と思えるような人」らしいんですね。愚かしい話になっていくと「自分が何かされた」のではなく「なんとなく”みんな”が忌み嫌ってるから私も嫌いです」みたいな馬鹿も出てくるわけで。そういう輩が「同調圧力」とかを作り出すんだろうなあ、というのが私の見方だったり。基本的に私はそういうのが嫌いなんで、できれば「無頼派」「右翼からも左翼からも嫌われる」人になりたいな、と思ってる次第で。
そういう意味では、実は戦前期、戦後の昭和時代までは右翼の大物が実は左翼の大物とプライベートでは交流があったエピソードも少なくないんですよね。これはもともと大学進学率が著しく低かった時代のインテリ同士でしたから、旧制大学時代の同窓生という関係だったとか、年を取ってから右翼の大物になった人が、実はこういう社会運動に飛び込んだ若い頃は左翼運動をやっていて後に官憲の弾圧等で「転向」した例も物凄く多かったらしいんですね。
逆に、昭和40年台に連合赤軍が山岳のペースキャンプ等で「同志」相手に集団リンチ殺人とかをなぜやらかしたのか、というのも実はそういう理由(=自分とスタンスは近いが、ここだけは譲れない、許せない、と思えるような人)だったらしいですしね。更に連合赤軍の時は若者ばかりだったからそこに恋愛感情や嫉妬、集団でのヒエラルキーなども絡んでたようで…。
まあ、そういう意味では辻本氏よりも小林氏の方が、「近親憎悪」ではないですが「保守論客系」の方が今は敵視してる人が多いんじゃないでしょうかね。
※そういう意味では実は少し前に亡くなったキャスターの筑紫哲也氏は、この人の「左寄り」の意見にはいろいろと批判も多かったんですが、その実、人と会って話をするのが好きな人で、その結果、右翼・左翼を問わず、いろんな知り合いが多くて実は「来る者は拒まず」の人だったそうなんですね。
「君たちはよく観客でいてくれ」「はい、そうします」(笑)。
で、記事には続きがありまして、
ただ２人は、数年前に、元自民党幹事長の故加藤紘一氏に呼ばれ「２人が手を組まなきゃいけないほど時代が悪くなっている」と和解を求められていたことも明かした。
終了後に小林氏は取材に「加藤紘一さんに言われたことが、本当になっちゃった」と語った。辻元氏のほか、近々に山尾氏を応援に赴く意向も示し、支持する理由を問われると「２人とも政治家として能力がある。実行できて国会で追及できる人間。（野党の）女性で小選挙区で勝って来た２人は、絶対に必要だとわしは思ってる」と話した。
この日、小林氏、辻元氏に、枝野幸男氏が加わった演説には１０００人を超える聴衆が集まった。
衆院大阪１０区は辻元氏と、自民・大隈和英氏（４８）、維新・松浪健太氏（４６）が立候補している。
…だそうで。
ま、私自身は以前も書きましたが、小林よしのり氏が以前「ゴー宣」の中で言っていた、
「君たちは良き観客でいてくれ」
の言葉を、そのまんま額面通り受け取って今に至る(ざっと20年ほど)んで、
「あー、またやってるよこのおっさん」
「どうせ選挙が終わって一段落したら、論争とか口喧嘩とかするんでしょう?(ﾆﾔﾆﾔ」
…という目で楽しませて貰いますわ(爆)
まあ良くも悪くも節操がないのがこの人の持ち味かもしれないね。
で、小林よしのり氏にとっては、今までの40数年の漫画家人生で一番「書いててぴったりハマった」のは、おぼっちゃまくんでも、東大一直線でもなく、実はゴー宣での自分自身…なんだろうねきっと(苦笑)
(なお意見には個人差があります(byさだまさし(謎)))
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