まさかキラー・カーン氏まで亡くなるとは…また昭和が遠くになりにけり。合掌。

「キラー・カーン」小沢さん 急死の29日は店で恒例ゲームに笑顔で参加も特等席で急変…常連客は沈痛(スポニチ)

今年も本当に数え切れないぐらいの昭和・平成期に活躍した著名人の人たちが亡くなって今年もあと2日か…と思ってたらまさかここから訃報が来るとは。

キラー・カーンのリングネームで活躍した元プロレスラーの小沢正志(おざわ・まさし)さんが29日に死去したことが30日、分かった。76歳。新潟県出身。

 小沢さんは、29日も東京・西新宿で自身が経営する「カンちゃんの人情酒場」でいつも通り接客。しかし、仕事中に体調が急変し救急搬送されたが、意識が戻ることはなく帰らぬ人となった。死因は「動脈破裂」。

 店の関係者によると、お店では午後8時にお客さんが10人以上いると2人にサイン入りグッズが当たるじゃんけん大会を開催しており、亡くなった29日も笑顔で参加していた。その後、8時半ごろに〝特等席〟で休んでいるうちに頭が下がり、机に伏せるような状態となったため、病院へ救急搬送された。

 小沢さんは29日に自身のX(旧ツイッター)に「今年の #カンちゃんの人情酒場もあと2日!今年最後の #柚子追加しました。大人気生柚子サワーが飲めるのもあとわずかです。17:00オープン!お待ちしております」と笑顔の写真を添えて投稿していた。

 「カンちゃんの人情酒場」の関係者は「普段はお店の接客を担当。5席あるカウンターの入口から近い2つめの席を〝特等席〟として、そこに座りながらお客さんの注文を聞いたりしていた」と小沢さんの日常を明かす。そして、喋ることが大好きな小沢さんは、お客さんから話しかけられると“待ってました!”と言わんばかりにマシンガントークをしていた。そのうち、お客さんが飽きてしまうと「最後まで聞け!」とツッコむほどのおしゃべり好きだった。また、05年に「ふるさと真っ赤っか」でデビューしているほどの歌がうまいことでも有名。これまで10店舗のお店を経営してきたが「料理を出して、歌えるところにしたかった」というこだわりもあった。現在のお店にもカラオケを設置しており、レパートリーは200曲以上で「メニューは覚えないのに、歌詞は完璧に覚えていた」というほど。十八番は親交のあった尾崎豊さんの「I LOVE YOU」だった。

 お酒好きで「一夜で二升飲み干した」というエピソードを周りに話していた。しかし最近は量を減らしており、仕事終わりに従業員と一緒に飲んだり、「家に帰って缶ビール1つぐらい飲むのがいいんだよ」と笑顔で話していたという。しかし、22年3月にS状結腸がんを公表し手術を行うなどしたこともあり、最近は飲酒をしていなかった。

 1週間前の22日に一緒に忘年会をしたという常連客の1人は「とても楽しくお酒を飲んで元気な姿を見せていた。突然すぎて実感がない」と沈痛な面持ちで言葉を絞り出していた。

 小沢さんは1947年(昭22)3月6日生まれ、新潟県西蒲原郡吉田町(現燕市)出身。春日野部屋所属の元大相撲力士で四股名は越錦(こしにしき)。最高位は幕下40枚目だった。力士引退後にプロレスラーに転身。悪役レスラー「キラー・カーン」としてマット界で活躍した。日本人離れした体を武器に、全盛時はモンゴリアン・ギミックの大型ヒールとして国内外で活躍。1970年代末から1980年代にかけて、WWF(現WWE)をはじめアメリカやカナダの主要マットで実績を築くなど、国際的な成功を収めた数少ない日本人レスラーの一人。

コロナ禍で経営している居酒屋さんが全く商売にならなくて大いにぼやいたり、その発言がネット界隈で物議を醸したことはありましたが…いや、あんだけ頑丈そうな人でも「いきなり」亡くなることはあるんだな…と。

スポンサーリンク

しかし本当に、ますます昭和が遠くなる。

「キラー・カーン」小沢正志さん急死 接客中に急変…死因の動脈破裂とは「死亡率は極めて高い」(スポニチ)

同じスポニチさんの記事で「動脈破裂」のことの詳細が書いてありました。

東京・西新宿で小沢さんが経営する「カンちゃんの人情酒場」の関係者によると「29日も接客していました」といい、仕事中に体調が急変し救急搬送されたが、意識が戻ることはなく帰らぬ人となった。最近は「首の調子が悪い」と語っていたという。死因は「動脈破裂」。 

 「動脈破裂」の正式名「大動脈瘤破裂」とは、全身に血液を送る大動脈に「こぶ(瘤)」ができ、それが大きくなって破裂してしまう病気。医学博士の福田医院(横浜市)福田伴男院長は「動脈硬化が起こりうる年齢。動脈硬化で壁が弱くなっており、それが破けたのではないか」と指摘した。

 破裂した場合の死亡率はとても高く、福田氏は「一刻を争う手術が必要。死亡率は極めて高く、助かる可能性は低い」とした。

 動脈硬化は、加齢に伴う老化や喫煙、高血圧、脂質異常症(高脂血症)、糖尿病、肥満、ストレスなどが関係すると考えられている。福田氏は「検診を受けて、早期発見、早期治療することが大切」と呼びかけた。

あー、大動脈瘤破裂だったんですね。この病気はいざ破裂すると死亡率が8割を超すことが多いんだそうで、なるべく破裂する前、もしくは破裂してまもない時に患部を除去して人工血管に交換する手術が必要なんだそうですね。それと下手すると自覚症状がない場合や、他の患部の調子が悪い(例えば胃腸の調子が良くない)と思ってたら、実際はその原因がこれで命に関わる…ということも。

しかしキラー・カーン氏が新日本プロレスなどで活躍してた時期はかろーじて地上波のテレビでゴールデンタイムの中継があった時代でして、あのモンゴル人のギミックのキャラクターでモンゴリアンチョップを対戦相手に襲ってたシーンのは本当によく覚えてます。うちは母親がそういうのが嫌いだったんで見せたくなかったらしいんですが、親が見せたくないものは子供が見たくなるのはよくある話で(苦笑)、で、親父なんかはこういうのが意外に好きで「プロレスは八百長とまでは言わないけど、身体を張ってシナリオどおりにやらないといけないからバカにはつとまらないもんだよ。だから悪役の方が難しいんだな。」とよく言ってましたね。なので不思議と悪役レスラーの方が好きになる傾向が高かった子供時代でした。

あと個人的には最近読んだ本(たぶん立川談之助師匠の本だったと思いますが)で、談志師匠がプロレスラーとも交遊があって、リングサイドでキラー・カーン氏に「おい、小沢!!セメントで行け!!」(小沢とはキラー・カーン氏の本名、セメントとはプロレス用語で「ガチンコ、真剣勝負」の意です)と野次を飛ばして、モンゴル人ギミックのキラー・カーン氏に「談志師匠、本名で呼ばないでくれよー」とぼやかれた、って逸話は好きでしたね。なんつーか談志師匠らしいというか。うーん、もしかしたら「天国演芸場」で談志師匠の舞台をあげられて「お客さん、この男もついに来ました」ってモンゴル人ギミックの格好で出てきてるかも知れないな(苦笑)

いずれにしても長い人生、本当にお疲れ様でした。そしてますます昭和が遠くなっていくのがやはり寂しいねえ…合掌。