・ロッテ、繋がりを欠いた打線とともに気になる守備陣のミスの多さ(Baseball King)
確かに今季は「打てねえ」ってよりも「守れないし、投手陣の足を引っ張るプレーが余りにも多すぎる(しかも肝心な場面であればあるほど)」が気になってはいるんですけどねえ。「ユルイ」というか「ほころび」というか。
◆ 守備のミスから失点
ロッテは、巨人との3連戦の初戦に3-10で敗戦した。
試合前まで防御率1.33だった先発・佐々木朗希が5回5失点で降板。打線も巨人先発・戸郷翔征の前に、得点をあげることができなかった。それでも、8回に2番手・デラロサから安打と四球で二死一、二塁の好機を作り、レアードが第9号3ラン。
2点差のまま9回表の攻撃を迎えたいところだったが、その裏からマウンドにあがった廣畑敦也が5失点と、終わってみれば3-10というスコアだった。
打線の繋がりも問題だが、それとともに気になるのが守備のミスが多いこと。
3日の巨人戦も、8回にレアードの3ランで2点差に迫り反撃ムードが高まったなかで、その裏の守りで今季初めて三塁の守備についたレアードのファンブルをきっかけに5点を失った。
2日のヤクルト戦も8回、同点に追いつかれなお一死一、二塁という場面で、長岡秀樹が放ったセカンドへのゴロを中村奨吾がファンブル。続く内山壮真に決勝の3点適時二塁打を許し敗れた。
今季をここまでを振り返っても、2-4で敗れた4月9日のオリックス戦は1-0の5回にショート・藤岡裕大の悪送球から一、二塁となり佐野皓大に逆転3ランを浴びれば、4月23日のオリックス戦も2-2の11回にセカンド・中村のファンブルでサヨナラ負け、5月1日の日本ハム戦は0-0の4回にサード・三木亮の悪送球から先発・ロメロが突如崩れ9失点で大敗、5月14日のオリックス戦は0-0の初回無死二塁から宗佑磨のセンター前の打球をセンター・岡大海がファンブルしている間に二塁走者の生還を許し、結果的にこの1点で敗れるなど、敗戦に繋がる守備のミス、記録に残らない守備のミスが多い。
打線が打てないことを考えれば、投手陣を中心に守り勝っていかなければならないが、今季のロッテは守備でも不安定さが見られる。
交流戦も4カード目に突入し、後半戦に入ったがここまでロッテは4勝6敗。交流戦前の楽天、ソフトバンクの上位との3連戦をいずれも2勝1敗で勝ち越し、交流戦最初のカードの広島戦も勝ち越して、ここから上昇していくかと思われたが、現在2カード連続で負け越し中。首位と8.5差、借金6で交流戦を迎えたが、上位とのゲーム差を縮められず、借金は8に膨らみ、首位とのゲーム差も10まで広がってしまった。
何よりここまで去年の勝ち頭・唯一の2桁勝利を稼いでくれた小島和哉の登板日で、あれほど打てない・守りきれない…を繰り返して未だに勝ち星をプレゼントできてないってのがまさに「今季を象徴するシーン」ではないのかな、と。
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井口監督が「積み上げてきたもの」って…そんなものありましたっけ?(失笑)
で記事の続きに戻りますが…。
◆ 積み上げてきたもの
井口監督が就任してからは投手陣に球数を投げさせ、犠打や右打ちで走者を進め、さらには1本の安打で“1つ先の塁”を狙った走塁などで得点し、投手陣がそのリードを守りきる野球で2年連続Aクラスとなった。本塁打で得点する華やかさはないが、緻密な攻撃で1点を奪い、投手陣を中心にしたディフェンス力を武器に勝利を積み重ねるこれまでになかった嫌らしい野球ができるようになった。
補強面においてはシーズン途中にチームが不足しているポジションをトレードや外国人選手の獲得で補い、20年は澤村拓一、昨季は加藤匠馬、国吉佑樹がシーズン途中にトレードで加入し、CS進出の立役者となった。近年は“ピンポイント補強”が奏功している。
若手選手への育成という点でも、野手は体づくりと並行しながら試合に出場し、安田尚憲、山口航輝は2年目までファームでみっちりと鍛え、3年目に一軍の舞台に上がるという流れを作り、投手陣も基本的には1年目からいきなり一軍で起用するのではなくウエイトトレーニングやランニング、投げ込みなど体づくりを行うというのがここ数年の流れだ。球団として育成方針を振り返ったり、この先の若手選手を育成していくための蓄積されたデータを球団としてしっかり管理もしている。
常勝軍団となるために、チームとしての目指すべき方向性を示し、取り組んできた。ただチームが勝てないと、これまで積み上げてきたもの、取り組んできたことを否定されるというのが世の中だ。
2年連続2位でAクラスに入り、今年こそはという機運が高まった中で、開幕からチームは状態が上向きそうで上向かない。そんな戦いが続いている。まだ半分以上試合が残っている。このままやられっぱなし、言われっぱなしでいいのだろうかーー。勝利への執念、厳しさ、意地というものをもっと見せて欲しい。
まあここに関しては思いっきりぶっちゃけた事を言わせてもらえれば、
え、井口監督の5年間で「積み上げてきたもの」って何かありましたっけ?
って感じなんですけどね。強いて言えば「てめえの好き嫌いで、わざわざ主将・選手会長までやってきた”精神的支柱”の鈴木大地を楽天に追いやった」ぐらいなもんでしょう。あの件だって別に追い出す必要はなかったのに、さんざん守備位置をコンバートさせて、どんなに結果を残してもスタメンから追いやって、そのスタメンがどうしようもない成績で使わざるを得なくなった後も結果を出してるのにまた冷遇してFAで追い出して…ってそんぐらいしかやってないじゃないですか。
あとは美馬学と福田秀平をFAで取ってきたぐらいかなと(さらに言えば澤村拓一を巨人から、そして加藤翔平を中日からトレードで得たのは大成功だったと思ってますけどね)。美馬は頑張ってくれてるけど、福田秀平は…と思うと、「ん、何かのコネですか?」としか言いようがないていたらくで。
しかし野手が打てない・投手が守れないは、相手チームの研究・分析の賜物である側面もあるんですが、野手が守れない・肝心な場面でエラーして足を引っ張る…というのは、それは「チームとしての練習方針と起用方法と、更に練習の質と量の問題」になると思うんですけどね。これが例えばエラー自体は減らせないけど、その代わりに「果敢にプレーしていれば、いくらエラーしても構わん。その分、必死こいてバッティングで取り返せ」って言える指揮官・コーチ陣、またはベンチのムードやチームの方針であればまだ挽回のしようもあるんでしょうが、井口監督の方針じゃ「お気に入りの選手はどんなにエラーしてもお咎めなし、そうでない選手はちょっと何かやっただけで懲罰交代、下手すると2軍行きで干し上げる」ですから、そりゃ選手も育っていかないし、ベンチの雰囲気も良くはならないでしょうね。言葉は悪いけど「言いたいことはいっぱいあるけど、言ったら自分が損するだけ」って選手とかから思われてるようじゃ、そりゃ実力も出ねえわな…って感じでしょう。やってることは「好き嫌いの激しい奴が、単純においしいとこをつまみぐいしてるだけ」なんでしょうから。
ゆえに今後予想できるのは「仮に勝ち始めた」としても井口監督のコメントから出てくるのは「自分が育て上げた、もしくは起用したから」という自己アピール、「そして連敗街道や、もしくはなかなか勝てずに最下位転落して更に最下位街道を突き進む」ようになったら「もっと頑張らないと」と選手たちを批判するコメント…しか出てこないんでしょうね。いや、そういうのは監督じゃなくてもっと上のGMとか編成部長とか球団社長になってからやってくれよって感じなんですけど。そんな井口監督としては、ま、今のとこはマーティン様の復調と、誰か若手の選手のブレイク待ちなんでしょうかね。
以上です。
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