ひとまず「被害者」の貴ノ岩関へは「番付の救済措置」が行われるらしいが…。

貴ノ岩に救済措置、1月場所全休でも3月は番付配慮(日刊スポーツ)

さきほど諸々のペナルティ等の発表がありましたが、個人的には最大の関心事は「で、貴ノ岩の番付はどうすんのよ?」ということだったりします。それについてもこんな話が出たようです。

元関脇多賀竜の鏡山親方は20日、日馬富士関から暴行を受けた件で19日に聴取を終えていた貴ノ岩の現在の状況について「現在入院中です。暴力被害の後遺症があるということで、貴ノ岩は一方的な暴力を受けた被害者ですので、協会全体として守るべき力士だと理事会で確認しました」と説明した。

 さらに今後の救済について「11月場所は全休したので、1月場所の番付が十両まで下がるとしても、暴行による影響が長引いているということなので、仮に次の1月場所も休場するような場合は、その次の3月場所の番付については配慮しようということになりました」とした。

 例外的な措置として、初場所を休む場合は、診断書の提出を条件とした上で「貴ノ岩が1月場所全休だったとしても、3月場所は十両の最下位にとどめることにしようと、理事長が提案し、理事会で承認しました」と話した。

貴乃花親方の意図は全部は計りかねるんですが、ひとまず「診断書を提出」した上で来場所休場しても幕下には落とさない、という話が出て了承されたのは、まあまあ良かったかなと。

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むしろ心配なのは貴ノ岩の体の傷よりも心の傷ですわ…。

ちなみにデイリースポーツにこんな記事が。

貴ノ岩「なぜ誰も止めてくれないのか」 協会に被害時の思い語る(デイリー)

これを読むと、「果たして貴乃花は、本当に貴ノ岩を守るため「だけ」に隔離したのかな?」という疑問も否めないのだが…。

日本相撲協会が20日、東京・両国国技館で臨時の理事会を開いた。元横綱日馬富士が起こした貴ノ岩への暴行問題について、同協会の危機管理委員会からの調査報告がなされた。師匠の貴乃花親方(元横綱)が拒否していた事情聴取を受け入れ、19日に実現したためで、「なぜ誰も止めてくれないのか」など、貴ノ岩が暴行を受けた際に考えていたことが報告書に織り込まれた。

 日馬富士が暴行するに至った理由は、鳥取市内の飲食店での会合で、白鵬から説教を受けていた貴ノ岩がスマホアプリのラインを操作したとして日馬富士が怒ったことが挙げられている。貴ノ岩としては、白鵬の説教が一段落ついた後に操作をしたと考えており、「日馬富士がどうしてこのような仕打ちをするのか理解できなかった」と考え、「その場にいた者がもっと早く制止してくれればよいのに、なぜ誰も止めてくれないのか」とも思っていたことが報告されている。

 被害感情についても「自分に対する説教が終わった後、白鵬や日馬富士が別の話をしていた際に、ラインを受信したので返信したに過ぎず、特に礼を失する行為をしたわけではなく(中略)傷害を負わされるような理由は全くないものと考えている」とまとめられた。ただ、日馬富士の引退は「望んでいたわけではなかった」とも聴取で述べたとしている。

 また、暴行から一夜明けた10月26日に貴ノ岩が自分の非礼が原因だったと日馬富士に謝罪しているが、関係者からの助言によるもので、本人が納得したわけではなかったことも盛り込まれた。当初は師匠の貴乃花親方に頭部のけがのことを「酒を飲んで階段から落ちた」と報告していたが、騒ぎを大きくしたくないと考え、また告げ口することが「男らしくない」と考えたからだったとしている。

これを読むと貴ノ岩本人が黙ってる(もしくは黙らされてる)間に、いろんな関係者があることないこと色々とマスコミを通じて「流してた」んだなあ、というのがよくわかる。また日馬富士に謝罪しに行ったのも「心の底から納得してるわけではない」という点も。しかしながら「日馬富士の引退を望んでたわけではない」ということも。

と同時に思うのは、「貴ノ岩、このまま現役引退しちゃうんじゃないのか…」ということ。日馬富士に暴行された体の傷のダメージも大きかったろうけど、むしろその後のいろんなマスコミにそれこそ「あることないこと」を書かれまくって、いかにも「暴行した」日馬富士よりも「暴行された」貴ノ岩の方が完全に悪い、みたいな論調もあったぐらいですしね。それらを思うと「心の傷」の方がトラウマになってしまって本人とっての最良の相撲ができなくなるんではないか、と。

そこらへんを総合すると、貴乃花親方のやり方は「本人を矢面に立たせない」という師匠としての責任も思う反面(むしろ事件が発覚してから貴ノ岩を矢面に立たせたらもっととんでもないことになってたとも思うのですが)、「うーん、貴乃花一門に総帥を補佐する有能な人材(親方衆で)はいないのか」と首を傾げたくなるのも事実でして。貴乃花が理事長の座を狙ってるのかどうかは正直想像の域を出ないんですけど、単なる「原理主義者」、もっと嫌な言い方をすれば「古き良き相撲馬鹿」であれば、むしろ貴乃花と議論、時には口喧嘩、取っ組み合いのケンカをしてでも彼を止めて諌めてサポートをするブレーンがいてもねえ…とも思うのですがね。

そもそも「相撲馬鹿」貴乃花に弟子の心のケアができるのか?

もっといえば「体の傷は時期が経てば癒えるだろうし、相撲も稽古を重ねれば実践に近い調子には戻る」って貴ノ岩の師匠の貴乃花親方はたぶん厳し目の口調でそう言うでしょうし、ほぼ確実に命令口調でそう言ってるんでしょうね。

ただ、貴乃花に貴ノ岩の心のケアができるとは到底思えない…。なんか昔の双葉山みたいに「厳寒の中、山にこもって滝行でもやってこい」とか無茶言いそうだしな(実際に双葉山は現役時代、例の69連勝がストップした翌年に、「信念の歯車が狂った」と引退を決意して周囲の説得に翻意した後、九州に滝行しに行ったんだそうで…)。

当の師匠・貴乃花だって現役時代は、10代そこそこで某女優さんとの婚約破棄だの、整体師から洗脳される云々だの、親兄弟との不仲だの…と、いろんなトラブルに見舞われてそれを乗り切ってきた人気力士・大横綱、精神力が半端ない相撲取りだった…のはわかるんですが、とはいえ、それでも弟子は師匠のコピーではないですしね。仮に怪我が癒えました、診断書は出して休場後に救済措置は取られました。で、そこからあっさり「再起」できるとは思えないんだけどな…。

せめて貴ノ岩にそっと寄り添うようなブレーンみたいな人がいるといいんだけど。もしくはマスコミも来ないような入院施設のある病院とか、そういうケアも上手な「人生の師匠」みたいなご住職さんがいるような大きな寺みたいなとこで隔離されて心身ともにケアされてればいいんだけど。

※と同時に「うかつにも暴れまくった」元横綱・日馬富士には民事訴訟までやられて最終的に貴ノ岩に億単位の賠償金を払いやがれ、とも思ってたりする。どうせお前、引退相撲や退職金・慰労金で億単位のカネが手に入るんだろう?と。そこは貴乃花親方、妥協しちゃダメだわ。

 

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