今日の大相撲の結びの一番。「水入り」ではなく「まわし待った」で止まった…という珍事が。

前代未聞「まわし待った」からの再開「行司が待ったかけたんだから」八角理事長審判部の判断容認(日刊スポーツ)

今日の大相撲名古屋場所8日目結びの一番の照ノ富士対若元春の一戦で、「水入り」ではなく「まわし待った」という珍しい出来事が。これもなかなか見ることができない極めて稀有なシーンでしたな…(^_^;)

<大相撲名古屋場所>◇8日目◇17日◇ドルフィンズアリーナ

 前代未聞の、まわし待ったからの再開で横綱照ノ富士(30=伊勢ケ浜)が若元春(28=荒汐)の横綱初挑戦を退けた。

 若元春の大善戦だった。左四つ、右上手を引き横綱の胸に頭を付ける、絶好の形となった。その後、胸を合わされたが、横綱の体勢を崩し右半身の体勢で横綱に食い付いた。2分を超える大相撲となり、若元春が勝負を決めようと前に出た瞬間だった。若元春のまわしが緩んだのを見て、立行司の式守伊之助が待ったをかけた。だが、それに若元春は気づかず前進。一方の照ノ富士は行司のまわし待ったの動きに、力を緩めるたのか、そのまま後退して土俵を割った。その直後、照ノ富士が式守伊之助を指さし、アピールするようなしぐさを見せた。

 館内は騒然とし、正面審判長の佐渡ケ嶽審判部長(元関脇琴ノ若)ら審判が土俵へ。長い協議の結果、行司がまわし待ったをかけたため、その体勢から再開することが場内アナウンスされた。

 ただ、どの体勢が最適か写真などで確認することはできず、ビデオ室からのアドバイスを受ける形で土俵中央からやや東寄りに両者が左四つで組んだ。足の位置など入念に確認した式守伊之助が、両者の肩付近をたたいて勝負再開。数秒の間を置いて若元春が寄り立てるところを、照ノ富士が左からの下手投げで振り、体を入れ替えそのまま下手投げで勝負を決めた。

 報道陣のリモート取材に応じた日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は、取り直しでなく、水入りの時と同様に組んだ形からの再開に「そうだろうね。行司が待ったをかけたんだから」と審判部の判断を容認。若元春については「善戦でした。最高の相撲」と褒めつつ、前代未聞のハプニングも、その要因は若元春にあったとし「若元春のまわしが緩かったから。もっと初めから(取組前から)きっちり締めなくちゃ。残念だけど自分で勝機を逃してしまった。本当に残念。もっときっちり締めないと」と何度も繰り返し、照ノ富士については「時間を置いたことで冷静になれた」と推察していた。

実際の「まわし待った」がかかったシーンはこういう場面でした。

↑「直前の」2分47秒のあたりから始まります。

まあ立行司の式守伊之助師匠、これはこれは…という感じですな。

で、「まわし待った」というのはこういうルールらしいです。

◆まわし待った 力士のまわしが緩んだ時、行司が勝負を止めることができる。通常は静止した体勢のまま結び直すが、再び体勢を作り直すという事例は過去に例がないと思われる。勝負が長引いて決着が付かない「水入り」の場合は、1度土俵下に降りて、再開時は中断前の体勢から行う。

更に書くと、まわしが取れてしまった場合は「不浄負け」という反則負けになります。厳密にはまわしの前の方にある「前袋」という陰部を隠しているところから外に顕になると反則負け、という規則で、単純にまわしがスルリと外れただけでは反則負けにはならない(ぶっちゃけて言えば隠し通せればOK…なのか?)ということにもなるようです。

で、こちらは今から20数年前に高砂部屋に所属していた三段目力士の「朝ノ霧」さんという力士が、九重部屋所属の千代白鵬さんという後に幕内力士にまでなる力士相手にそれで実際に反則負けになり、翌日のスポーツ紙(日刊スポーツだったそうですが)の一面を飾ったり、ロイター通信によって世界に打電されたりとちょっとした大騒ぎになったそうです。もっとも、朝ノ霧さんの場合は比較的小柄かつ痩せ型の力士だったそうで、それゆえにまわしが緩んでしまったという事情があったようですけどね。

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まあそれ以前に今の式守伊之助師匠も色々と問題が多いお方で(苦笑)

ただ、今の式守伊之助師匠、当代は第41代目の人になるわけですが、立行司になる前の時点で、ちょっと行司差し違えとか、土俵下に落っこちたりとか、力士と接触したりとか…の、アレな感じがひどいだけに。

もっともこの人の場合、先代の第40代の伊之助師匠が

ホモセクハラ行為の立行司・式守伊之助、3場所出場停止した後に辞職か…。

2018年1月13日

こともあろうに(?)ホモセクハラ行為で辞職に追い込まれてしまい代わりに伊之助に昇格したという経緯もあり、更にもうひとりの立行司である「木村庄之助」の方も、本来は伊之助をしばらくつとめた後に庄之助を襲名するというパターンが多いんですが、当代だった「37代」が先年、定年退職した後にこの前の40代、そして今の41代伊之助がいずれも行司差し違えなどがあまりにも多すぎて次の38代目の木村庄之助を継げないという事情もあるようで…。

よって実は「木村庄之助」が7年も空位で、誰も継げていなくて立行司がこの41代伊之助ただ1人しかいないという事情もあります。これを力士に例えると、横綱晩年の白鵬のようなもんで、土俵内外の態度は良くないわ、日本国籍を取りたいがためにすぐに休場しては延々と休むわ、それでいて他の横綱(日馬富士、鶴竜、稀勢の里)も不祥事や大怪我で引退してしまい一人横綱になっちゃって相撲協会も看板力士の白鵬を辞めさせることができないわ…とかくと、少しは「そりゃ困ったもんだ」というのがわかる、かもしれないですね(苦笑)

ゆえに理事長は一応「庇って」はいるようですが、果たしてこのままで済むのかどうか。NHKの大相撲中継では解説の舞の海秀平氏も「前代未聞の大失態」とまで言ってしまってますし。まあ「まわし待ったした気持ちはわからんではない。でも止めるタイミングは考えろ。そのタイミングの判断は正しかったのか」という点では今までの行司の実績もふまえていろいろと批判は起きるんでしょうね。たぶん加齢とかもあるんでしょうね。今年62歳ですからもう還暦過ぎてるらしいし、瞬発力も判断力もめっきり低下してることだって。

こういう時にもし可能であれば、今、40-50代の有能な三役格・幕内格の行司を「抜擢」してスピード出世させてもいいと思うんだけども…果たしてそういう人材、もっといえば「ここ2代の式守伊之助がこのていたらくなのを見てると、他の行司は大丈夫なのか?」という心配が出てきても無理はないんでしょうけどね。

以上です。

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