【追記あり】Jリーグがホームタウン制を撤廃するそうで…。「貧すれば鈍する」にならんといいのだが。

※追記しました(10/17 13:35)。

Jリーグ 来季ホームタウン制撤廃へ 創設時の理念「地域密着」から新様式に 今月中にも正式決定(スポニチ)

これが「地方のクラブが東京での試合がしやすくなる」方向に転ずるのか、それとも以前のラグビートップリーグのように「重要な試合は本拠地を無視して東京(具体的には秩父宮ラグビー場)での試合ばかりになる」方向になるのかは知らんけど…大丈夫か、これ。

Jリーグが来季から事実上のホームタウン制度撤廃を検討していることが16日、明らかになった。既に議論を重ねており、早ければ今月の理事会で正式決定する。創設当初からの理念撤廃となれば、地方クラブが首都圏の巨大スタジアムでホーム試合を開催し、都市部に下部組織をつくることもできるようになる。また、クラブ名にネーミングライツを認めることも検討中。開幕から30年を前に、Jは大きな変革期を迎えている。

 1993年の開幕時から、地域密着やチーム名からの企業名排除などを基本理念としてきたJリーグが、大きく方向転換することになりそうだ。理事会では賛否両論の激しい議論が行われてきたが、早ければ今月にも地域密着の基本理念撤廃が決まる見通しとなった。

 従来のホームタウン制度が撤廃されれば、各クラブは全国どこでも下部組織をつくり、有望選手を確保できるようになる。また、全国各地でより自由に主催試合を開催することができるため、例えばイニエスタ擁する神戸の主催試合が、全国の巨大スタジアムでより多く観戦できる可能性も出てくる。収容人員を考えれば、興行規模は飛躍的に高まる。

 従来からの地域密着は地域の活性化につながり、初期のリーグ繁栄の要因とされてきた。Jリーグに倣うようにバスケットや卓球、さらに来年1月始動のラグビー新リーグも、地域密着が基本理念。だが本家のJはクラブ数が全国57に増え、最近はIT関連企業など新業種も経営に参画。全国展開を積極的に求めるクラブも出て、ホームタウンに対する考え方も変わってきた。

 さらに、最近になって「1クラブがホームタウン内で他クラブの活動を制限することは、独占禁止法に抵触する」という判断が出されたことも変革を後押しした。当初は従来のホームタウン制度にこだわってきたリーグ側も「ホームタウン」という表現を残しながら、旧来の概念を撤廃する方向に変わっていった。

メリットの例としては、J1にいた頃の甲府が、浦和レッズとの試合では旧・国立競技場を使って観客動員がめちゃくちゃ増えてたみたいな話を思い出しますね。まああれは実際は甲府のホームスタジアムの山梨県小瀬スポーツ公園陸上競技場(現在はJITリサイクルスタジアム、以前は山梨中銀スタジアムと名乗っていましたが)で、消防法の定員を超える観客動員数を記録してそれでは…ということで国立でやるようになったそうですけど。ただし、国立の試合、甲府ホームとはいえ、スタジアムは半分以上が真っ赤になってましたけどね。

あ、私は甲府も浦和も贔屓にしている(もとは「Jリーグのお荷物」と言われていた弱かった頃の浦和を判官贔屓で応援し始めて、途中から「J2のお荷物」と言われてた上に経営危機まで招いてた当時の甲府をやはり判官贔屓で追いかけはじめたのですけども(苦笑))んで、基本的にここの対戦カードだけは中継の時なんかは正座してじっと中立で両チームの動きをじっと眺めている、というまるで座禅修行のような2時間を送っていますです(^_^;)。

あとは、鹿島アントラーズが実際に利根川の県境を超えて香取市(どうも昔の癖で「佐原市」と書きたくなるんすよね…生前、祖父母が住んでたので)や成田市などの千葉県の自治体ともタイアップしてるんですが、ここらへんの障壁がなくなることですかね。だからやろうとすれば(?)甲府なんかは都県境を超えて、隣の長野県の諏訪とか、都内の八王子とか青梅とかの西多摩地区にも手を出せるわけですね。丹波山村のあたりから奥多摩経由で西多摩方面に甲府が攻め込んでくる…って武田信玄の世界じゃないんだから(大汗)。

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「貧すれば鈍する」の如く、お互いにジリ貧にならんといいのだが。

…で、デメリットとしては「じゃあ雪国のチームは、冬時は東京で集中開催すればいいよね?」的な流れでなし崩し的に秋春制度を導入してきたり、「イングランドのプレミアリーグみたいに、人気チームだけ選抜して新リーグを作りましょう」みたいなこともできる、などなどまあメリットと同じぐらい、「Jリーグが目先の利益に走って、いきなりやりかねない」ことはいろいろと出てくるんですけどね。

記事に戻りますが、たとえば↓こんなん。

 さらに数年後にはクラブ名にネーミングライツを認めることも検討を開始した。Jリーグ開幕直後、クラブに企業名をつけることの是非で読売新聞の渡辺恒雄社長と川淵三郎チェアマン(ともに当時)による論争が起きたのは有名。こちらも「チーム名から企業名を外す」という基本理念を捨てることになる。Jリーグは来季、開幕30周年。旧来の理念を変えながら、リーグ発展の未来へ、大きく舵(かじ)を切ることになる。

 ▽Jリーグにおけるホームタウン制 各クラブの本拠地を「ホームタウン」と呼び、リーグ規約で「Jクラブはそれぞれのホームタウンにおいて、地域社会と一体となったクラブづくり(社会貢献活動を含む)を行い、サッカーをはじめとするスポーツの普及および振興に努めなければならない」と定めている。またチーム呼称を「地域名+愛称」とすることで「ホームタウン住民・行政・企業の理解と協力を得やすくなり、経済的に自立することができる」(Jリーグ公式サイト)としている。

いやー、これは読売のナベツネ氏もびっくりしてるだろうな。まあ逆に90歳を超えても意気軒昂なナベツネ氏のことだから「だから言ったろう、俺の言い分のほうが正しかったんだって」とか言いそうだけども(失笑)。

これが新型コロナ禍で観客動員をかけるにも人数制限がかかり、経営状況が思わしくなくなったチームが増えただけに「規制を取っ払って、もうちょっと稼がせてあげましょう」という思惑…なのかもしれないけども、具体的に書けば、神戸とか町田とか東京Vあたりはあっさりとホームタウンを見捨てて東京都心の方に移転したりしてな。

それで思い出すのが、戦後まもなくの頃の日本プロ野球では、あの東京ドームの前身の後楽園球場ぐらいしか常時興行ができるスタジアムがなくて、当時のセ・パ両リーグの半分近いチームが事実上の本拠地として使ってたみたいなことが起きて(昭和27年にフランチャイズ制が導入された際には、巨人・国鉄・東急・毎日・大映と5球団が後楽園球場を本拠地登録してたそうです)、お互いにジリ貧にならないといいんだけども。

追記

別の記事に「追記」を書きました。

Jリーグが、今朝のスポニチの「ホームタウン撤廃」ニュースを否定してましたな…。

2021年10月17日

意外にスポニチさんの記事は「観測気球」だったりしてね。もしくは本当にスッパ抜きでそれを模索していた連中、地団駄を踏んでたりして、と。

以上です。

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