・ロッテ 選手会の抗議文に釈明「一律25%ダウンという方針は一切採っておりません」(デイリー)
昨日の記事の続きになります。
要は査定担当が相当数の選手たちとの下交渉で「(球団経営が厳しいかなにかで)査定は一律マイナス25%からだ」と言ってのけた一件ですが、球団の釈明が火消しとなるといいね。たぶん100パー無理だろうけど。
ロッテは6日、日本プロ野球選手会から契約交渉に関して、抗議文を送付された件について以下のようにコメントした。
選手会によると、数人の選手から下交渉で査定担当に「一律25%ダウンからスタートする」と説明されたと報告を受けたとされていたが、球団は「12月3日に選手会へご説明した通り球団として一律25%ダウンという方針は一切採っておりません。しかしながら、査定担当者の説明が不十分で一部の選手の理解を得られなかったことは真摯に受け止めており再度、丁寧に説明を行っている状況です。今後とも当球団の選手と、しっかりと話を行い、納得してもらった上で契約更改を行います」とした。
この問題は5日、選手会の発表で判明。ロッテに所属する10名以上の選手が査定担当者に「今オフの査定は一律25%ダウンからスタートする」と説明されたいう。選手会は「今回問題となっている契約交渉の方法は、保留制度下において契約を拒否し他球団でプレーすることのできない選手の弱い立場につけこみ、虚偽の説明を用いて球団の提示した年棒を受け入れさせようとする極めて不誠実なものであり、選手と球団の信頼関係を大きく損なうものと捉えています」としている。
ま、年俸更改の契約交渉ってのは当然、球団側と選手側の「交渉の場」であって、そのまんまマイナス25パーの契約提示されて「はんこを押さなきゃならん」というわけではなく、そこからじりじりとお互いの納得する金額で最後は折り合って契約更改…となるハズなので「一律25パー」はありえないんですけどね。どっちみち活躍した選手にはそれなりに増やさないといけないし。
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そりゃ足元すくわれるでしょうよ、そんなマヌケな放言をしてりゃ。
例えばこれが全試合出場して3割近い打率を残して盗塁王・ゴールデングラブ賞まで取った荻野貴司が、「ここからあんたも“みんなと同じく”25%マイナスね」となったらそりゃ怒るでしょうよ。ちなみに今年の年俸は推定額で7800万円だそうで、こんだけ使いまくって5700万円ぐらいに下げられたらそりゃ調停のひとつやふたつにもなるでしょうね。
逆に今年さして活躍できなかった選手たちはそれなりに年俸ダウンは仕方ないとこなんでしょうが、それにしてもこんな「モノの言い方」ってもんは…とはツッコミを禁じえないですね。
おそらく想像するにたぶん下交渉とはいえ提示額の低さにちょっと怒った選手が予想外に多くて、それを「嫌だったら退団しろ」ぐらいの高圧的なニュアンスで無理矢理に話をまとめてしかも納得させようとして「今回の年俸更改はコロナ禍で本当に経営が厳しいから、チーム全体で25パーマイナスぐらいの感じでやっていくから」と言い放ったんじゃないかと、そんな気がしてならんですね。たぶんそこには「これで他のみんなも納得してるから」ぐらいの事も言ってのけたんではないかなと。まあ学級会や町内会の同調圧力的なあれですね。そんなんで納得するわきゃないのに。そしてこれが1人2人ぐらいの選手が言われたというんだったら「言った・言わない」の論争のひとつにもなりそーですが、あまりにも言われた選手が多いだけに仕方ないんで千葉ロッテ球団も、
「そんな(ニュアンスでは査定担当は)言っていない(と思うし(←現場にいないから)し、責任者は査定担当にそう言えとも命じてない」
的なコメントでお茶を濁すしかない状況になったんでしょうな。たぶん。だからこれは査定担当の更に上の方の責任者、つまりは球団本部長とか球団社長あたりが「査定担当をとかげの尻尾切り」な感じで突き放しているような感じで読めるわけで。「あくまでも責任は査定担当の君の言動にあるんだからね」的なアレで。まあ実際はここらへんの下交渉とかも丸投げだった可能性はあるんですけどね。きっと去年の清田育宏氏の札幌でのプチ・クラスタ状態の対応やそれに前後した複数年契約の存在、そして今年、またやらかして契約解除した際のその複数年契約の残り部分についてが裁判ざたになって「球団は複数年契約を結んだと認識していない」なんて言い始めること事態が「お前ら、本当に契約社会の原則ってわかってるのか?」と首を傾げさせるを得ない今日この頃です。はい。
※とはいえ清田氏に関しては「あまりにも自分の立場をわかってなさすぎ」という意味では春先のチームからの契約解除、つまりはクビになった件はやむなしだと思ってますがね。たぶん裁判の末に和解となって少なくない和解金を得てセカンドキャリアに進むんでしょう。
ま、これで最終的にどうなるのかと言えば、25パー(もしくはそれ以上の)ダウン提示額に「はいそうですか」と簡単にハンコを押す選手はおそらく皆無で、どの選手も「足元を見てくる」交渉をしてくるでしょうね。「俺らも不甲斐ない成績だったけと、チームのスタッフ上層部はこんなていたらくでいいの?」とか。その上で、今年結果が出せなくて1000-3000万円程度の年俸を貰っている選手だったら、せいぜい250-750万円程度のダウンゆえに「まあそれも仕方ないかなあ」とハンコを最終的に押す選手は当然いるとは思いますが…これが異様に不当に年俸ダウンを提示されるような選手が出てくると、たぶんかなりの選手が年越しになるんじゃないのかなあと思いますです。というか、未だに千葉ロッテの選手たちで年俸更改したという話は昨日の時点では皆無でしたしね。結構チームの中でもゴタゴタしてるんでしょう。
個人的には「アホだなあ」としか思えないですね。足元すくわれるに決まってるじゃないですかこんなもん。そして今年はいろいろなスローガンで選手やファンを鼓舞していって、あわやリーグ優勝まで持っていったのにこのていたらく。来年以降、もしかしたら新型コロナ対策でワクチンや飲み薬、公衆衛生面の改善などで早い段階でスタジアムの観客数がまた100%に戻ることになるかもしれませんが、肝心のチーム内がゴタゴタで士気がだだ下がり、更に観客動員数がチケットがバカ高でなかなか戻ってこずでは元の木阿弥になりそうですしね。うーん、上層部の最高責任者あたりが辞表を出すか気持ちを入れ替えるかとのどっちかをやらないとこの一件は収まりそうにない予感が。
以上です。
↑ゆえに言われた選手たちは、そこで査定担当とケンカせずにただちにプロ野球選手会に訴えたのは「大正解」でしたね(^_^;)
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