・【千葉魂】新生マリーンズ、始動 会話重ねる井口新監督 (千葉日報オンライン) – Yahoo!ニュース
地元紙「千葉日報」でおなじみの、広報の梶原氏のコラム「千葉魂」が更新されておりました。一番のインパクトがあったのが、この井口監督の「今年の成績だと休める人なんていないんじゃないかな。」…ですね(苦笑)
すでに新しい風が吹いている。新たにマリーンズの指揮を任されることになった井口資仁新監督は活動的に動き回り、改革に向けた第一歩を踏み出している。歴史的な敗北を重ねた今季のマリーンズ。やらなければいけないことは山ほどある。青年監督は精力的に動き回り、チームを生まれ変わらせようとしている。
「今年の成績だと休める人なんていないんじゃないかな。やらなくてはいけないことはいっぱいある。チームとしても悔しいし、当然、個人的に悔しいこと、反省しないといけないことが山ほどある。それをこの秋からしっかりと見つめ直していきたい。選手には貪欲に取り組んでもらいたい」
10月21日にロッテ浦和球場で全体練習が再開されると若き指揮官はキッパリと言い切った。今シーズンまで現役を務めていた井口監督だからこそ見えているものがたくさんある。ここ数年はベンチの中にいても自分ならこの状況でどうするかを自問自答しながら過ごしてきた。他の選手たちが何を悩み、どう打開したいのかを観察してきた。1歳年下のベテラン・福浦和也内野手を見ていて感じたことがあった。それは自分とコーチの立場を考え、若手への指導を遠慮しているように見えたことだ。だから、監督就任が決まると兼任打撃コーチ就任を依頼した。兼任コーチの肩書きを持つことで、積極的に指導をしたり、声を掛けたりできるのではと考えた。それはマリーンズにとって間違いなくプラスになることだと想定し、踏み切った。秋季練習初日、積極的に手振り身振りを交えながら選手にアドバイスをする福浦兼任打撃コーチの姿に目を細めた。
「今年の成績だと休める人なんていないんじゃないかな。」←そりゃそうでしょう(苦笑)。
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Contents
ベンチにいる時間が長かった故に思ったこと、ですね。
たぶん井口監督も先日まで「選手」だった時に、記事の中で書いてあるように同僚の福浦が「遠慮」してるような感じになった事が多かったんだろうね…。むろん、これは伊東監督とか首脳陣が「お前ら、選手のくせに」とか言ったとか思ったとかそういうんではなく、「そう遠慮せざるを得ない空気」を作り出しちゃったチームに原因があるんだろうな、と。
特に井口・福浦ぐらいの40代、そしてキャリア20年を超えるベテランだと、代打の切り札として常にベンチでスタンバイしてたり、先発で登場しても7回あたりに「おつかれさん」と代走とか出されて交代することが多い・多かっただけに、それなりの観察眼も鍛えられるんでしょうね…。
※ま、阪神なんかは解説者の取材で甲子園に来た阪神OBが現役選手にあれこれ勝手なことを口を出して指導する人がいらっしゃるようですが(失笑)
「選手から一線を作らせない」環境づくりも…。
記事の続きに戻ります。
対話。今の若い選手たちが一番、求めているのはコミュニケーションだと肌で感じている。そして、それができるのが今年まで現役を務めていた自分の利点だと感じている。だから10月14日、千葉市内のホテルでの就任記者会見を終えると、そのまま空路、宮崎へと向かった。宮崎でのフェニックスリーグに参加をしている選手たちを視察するのが目的であると同時に、なかなか1軍首脳と会話をする機会のない若手選手たちと話をするのが目的だった。現地に到着をするとその夜に2軍首脳陣と会食。残念ながら3日連続雨天中止のため試合こそ見ることができなかったが、その分、若手選手に自ら積極的に話し掛けるなど対話を重ねる時間が増えた。打撃の悩み、来季に懸ける想い、現状打破に苦しむ心情。色々な事を聞けた。大きな収穫だった。
「会話は大事にしていきたい。選手たちから壁を作ることはもしかするとあるかもしれないけど、自分は絶対に作らない。どんどん会話をしていきたい。全選手から話を聞いて、想いを確認したいと思うし、自分のやりたい野球などの野球観を伝えていきたい。それはシーズン中も同じ」
監督という肩書の前に、選手たちはどうしても一線を作ってしまう。そしてそれが結果的にいつからか大きな壁となり、お互いの想いを遮断してしまうことがある。新監督は就任会見で目指す監督像としてシカゴ・ホワイトソックス時代に出会ったオジー・ギーエン監督の名前を挙げた。選手との距離がないことにおいては衝撃的だった。世間話をすれば、冗談を言い合う人だった。一緒に笑い、共に泣いた。朝、選手ロッカーに到着するとソファーでくつろいでいる姿を当たり前のように見かけた。気取らず、ありのままに接してくれた。それが選手としてうれしく、やりやすかった。だからその姿を追い続けている。選手たちに素直な自分の考えを伝え、動きやすい環境をつくろうとしている。
これを思うと、かつてのボビー・バレンタイン元監督の時なんかは果たしてどうだったんだろうな…と。
たとえばここ10数年の間に監督をつとめた、ロッテOBでもあった山本・西村両元監督は引退してしばらく時間もあった後に監督になったりして選手たちは当然のことながら、日本風の監督ゆえにかなりの緊張感をもって接してたんだろうけど。
しかしバレンタイン元監督の時はどうだったんだろうね(ちなみにこの時はボビー氏の次の監督になる西村氏がヘッドコーチだったんですけどね)。で、伊東前監督も西武黄金期の名捕手であり、西武の監督として日本一も経験した指揮官だったんで、やはりそれなりに…って感じだったんだろうなあ。
逆に言うと「選手にナメられたら大変」という懸念もまあなくはないんですが、ついこないだまで大ベテラン・大先輩として同じ釜のメシを喰ってた井口氏だったらたぶんそこは大丈夫でしょうね。あとはたぶんロッテは生え抜き・外様云々はそれほどこだわりがあるチームとは思えないので「ない」と思うけど、もしロッテのチーム内での派閥争いとか、そういうのがあったら早めに手練手管を使って叩き潰しておかないとね(苦笑)。
※つーかそういうのがあったら、たぶんジョニー黒木氏とか里崎氏とかは外に出てないと思う(笑)
とりあえず3年間は好きにやってほしい。
記事の後半部分に続きます。
3泊4日の日程で宮崎視察を終えると翌日には福岡にいた。クライマックスシリーズ・ファイナルステージでの3日連続でテレビのゲスト解説を務めたがその眼は最高の舞台で激戦を演じる両チームの戦い方に向けられていた。厳しい目線で両ベンチの動きを細かく観察した。そしてポツリとつぶやいた。
「本当ならマリーンズがクライマックスシリーズに出ていないといけない。それが当たり前のチームにする。この期間に練習をしていなくてはいけないことの意味を選手はしっかりと感じて今年は取り組んでほしい」 ナイターを終え、翌早朝便で帰京。空港からそのまま午前10時に始まったロッテ浦和球場での全体練習に合流した。「その時間を練習に使ってほしいから」と自ら積極的にボールを拾い、ネット設置を行った。全体練習が終わっても特打は3時間以上、続いた。それを見守る背番号「6」の背中はエネルギーにあふれていた。新しい風はさっそうと吹いている。それは力強く、今まで感じたことがないような風。新生マリーンズが動き出した。
いずれにしても、今年の「ぶっちぎりの最下位」は、当然のことながら「補強(特にデスパイネが抜けた後の打撃陣)」や親会社のフォロー等が足りなかったことも勿論あるんですけど、前年まで戦力だった何人もの選手が調子が上がらずにそれがチームに影響したのも事実なんですよね。そりゃ「親会社、やる気ねえなら身売りしろ」とは今季、何度も書いたり公言したりしてましたが、身売りすればすべて解決する問題でもないのは確かですしね(ただ今後の中長期的な展望を考えれば、ロッテが親会社である事ははっきりいってジリ貧の一途をたどるとしか思えないんだけど…)
逆に加藤翔平選手のような「これはもしかしたら使えるかも」という選手が台頭してきたり、才能とかはもうパ・リーグ屈指のものを持ってるのに毎年絶好調の時期に怪我をして中長期の離脱を余儀なくされてた荻野貴司選手が今年は怪我をせずに一年間通してプレーができたことなど、良かったことも幾つかあったんですが、それ以前に「既存戦力の底上げ」は必要なんだろうな…というのは痛感した一年でしたね。
とりあえず井口監督や首脳陣は今年の秋季キャンプから来年のシーズンを含めて、たぶんいろんな事があると思うんですね、むしろ良かったことよりも辛いことのほうが多いぐらいで。采配が失敗したり、それで試合を落としたりすることも。
ただ、この現有戦力を見ればそんな1年足らずでV字回復なんかするとも全く思ってませんので、せめて最低は3年、3年間は井口監督の好きなようにいろいろと試行錯誤してほしいな、と私は強く思う次第です。
去年末、甲府の吉田達磨監督就任時にも同じことを。
…ま、「3年は様子見」ってのは、昨年末、今季からヴァンフォーレ甲府の監督に就任した吉田達磨氏の、就任が発表された時に書いた記事にも全く同じことを書きました。
「ぶっちゃけ、チームを最初から立て直すんだったら、最初の1-2年はJ2に落ちるのも我慢する。その代わり、3年後にJ1で戦えるチームとなれるように鍛えなおして欲しい」と。これはかつての城福浩、樋口靖洋、そして現在はGM兼副社長をしている佐久間悟…のここ数年の歴代監督の就任時にも全く同じことを書いたんですけども。
さらにもっといえば「仮に今年甲府が16位以下で終わって来季J2に行くことになっても、吉田達磨監督が仮に辞表を出してきたとしても、そこは絶対に慰留しろ。少なくても守備力は昨年とは雲泥の差で良くなってるぞ。そこは見損なうなよ?甲府フロント??」とも。
ま、そんな井口資仁、吉田達磨…という贔屓にしている千葉ロッテ、ヴァンフォーレ甲府の両監督と、同い年の私はしみじみ思う次第です(苦笑)。
千葉ロッテマリーンズ語録集 下克上! 鷗録 (アスリートの言葉シリーズ # 5)
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